今井翼、難役に挑んだ初主演映画に男泣き hideさん弟役への思い吐露
今井翼が15日、都内で行われた映画『TELL ME 〜hideと見た景色〜』(7月8日公開)の完成披露上映会に登壇。初主演映画で難役に挑んだ今井は、撮影当時を思い返すなかで感極まって涙を見せた。この日のイベントには共演者の塚本高史とJUON、塚本連平監督も登場した。
本作は、1998年に他界したロックミュージシャン・hideの実弟・松本裕士による著書の映画化。1998年、ロックミュージシャン・hide(JUON)が急逝し、パーソナルマネージャーだった裕士(今井)は兄が遺(のこ)した音楽を世に届けるため、共同プロデューサーだった I.N.A.(塚本)ら協力者たちと共に動きだす。
意外にも映画初主演の今井。MCから「センターに立たれていかがですか?」と問われると、登壇人数の関係上、舞台の真ん中ではないことに「(塚本と)センター割り」と笑いながらも「X時代からhideさんのことも好きで、hideさんにまつわる作品、かつ裕士さんに焦点を当てた作品ということで、ありがたいという思いと同時に、しっかりと自分なりに意志をもって描いていきたいと思いました」とオファー当初の心境を打ち明ける。
コロナ禍前にhideが生前通っていたバーに何度か行く機会があったという。本作のオファーに縁を感じたそうで「クランクイン前にお墓に(映画を)やらせていただくことをご報告させていただき、より身の引き締まる思いになりました」とも語る。
そんな今井たちの前に、サプライズで松本が登場。「大変な役をやっていただき、本当にありがとうございます。感謝しかないです」というねぎらいの言葉と共に花束を贈呈。今井は「自分なりに準備して、監督に支えていただきながら、いろんな役者さんと共に撮影を歩み抜くことができました」と思い返すなかで思わず涙があふれ、言葉を詰まらせる。
それでも「この役を演じることはすごく難しくて複雑で、当時裕士さんが抱かれた辛さとかを考えれば考えるほど、これでいいのかなぁ、と不安がありました」と言葉を振り絞り、涙を拭う今井。「自分なりに当時裕士さんが感じた思いをどこまで描けたかわからないけれど、とにかく丁寧に演じたいという思いで描かせていただいた」と胸を張ると「今日、お会いできたことはもちろん、このようなお言葉をかけていただけて、この作品に巡り合えてよかったなと思っています。本当にありがとうございます」と頭を下げた。
この日は、YOSHIKIからのメッセージも代読された。「hideの遺した音楽や芸術を、こうして世の中に語り継いでくれることに感謝します」という言葉に、今井は「hideさんはもちろん、X時代からYOSHIKIさんのこともすごく好きなので、(hideの)一番近くでたくさんの時間を共にしたYOSHIKIさんからこのようなお言葉をいただけて感無量です。うれしいです」と感激の表情を浮かべた。(錦怜那)