「焼酎は柔軟性があり、懐の深い酒」 - 居酒屋探訪家・太田和彦×酒ジャーナリスト・葉石かおり対談 - BLOGOS編集部PR企画

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※この記事は2016年11月24日にBLOGOSで公開されたものです

高千穂酒造の本格麦焼酎、「黒麹高千穂 白ラベル」「黒麹高千穂 黒ラベル」「高千穂 零」…。なかでも「白ラベル」は、素材の味わいを引き出す3つの製法を重ねたことによる、濃厚な味わいが特長だという。

本格焼酎、そして「黒麴高千穂 白ラベル」の魅力について、長年にわたり居酒屋をめぐり続け「居酒屋の達人」とも呼ばれるグラフィックデザイナー・太田和彦氏と、酒に関わる数多くの著書を持つ酒ジャーナリスト・葉石かおり氏が語り合った。【BLOGOS編集部PR企画】

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「一人でしみじみと飲むときこそ焼酎がいい」

太田和彦氏(以下、太田):一口に「酒」といっても色々あるけれど、ウイスキーは「男の酒」という感じがするよね。男同士で議論をしながら飲むような理屈っぽいお酒というイメージがある。それに対して、日本酒は、「心と心でいこうよ」というように、飲みながら人情が全面に出てくるお酒で、ワインは恋愛というか男女の仲をあらわすような酒といえるでしょう。

じゃあ焼酎は何かというと、焼酎は良い意味で“何にもない”。ただ一人ゆっくりと何も考えずに酒だけを味わう。理屈もいらない、人情もめんどくさい、男女のアレコレももういいや。要するに、一人でしみじみと酒を飲む時には、焼酎が一番よいと思う。実際に僕はそうしていますね。

葉石かおり氏(以下、葉石):なぜ、そうお考えになるのでしょう?

太田:蒸留酒であるということが大きいでしょうね。米にしても麦にしても、温かみがある。ウイスキーはアルコール度数が40度ぐらいなので、結構辛い。焼酎は15~25度ぐらいで、そこから自由自在に割ることができる。

だから、何にも考えずに、無の自分になれる。理屈なんか言いたくない。人情でベッタリ来るのもイヤだ。綺麗な人がいても、口説こうと思わず、「見てるだけでもいい」と思ってしまう。「野心がない」というのかな。そういう時にこそ焼酎がいいね。

葉石さんは女性だから、また感じ方が違うんじゃないかな?

葉石:今、太田さんも指摘されたとおり、その時々の気持ち、体調によって、自分好みに割って飲むことが出来るというのは魅力だと思いますね。加えて、糖質ゼロというのが、女の人にとっては、すごくありがたいなと思うんですよ。

太田:僕らの世代だと、糖尿病が心配になってくるから、焼酎だと安心して飲めるというメリットはあるよね。

葉石:さらに懐の深さというか、どんなお料理にも、割り方次第で合うところが私は好きですね。私は、食事によって、いろいろと割り方を変えているんですけど、ストレートでいただく時もあるんですよ。

食事の後に、高級チョコレートを少し買って、チビチビ飲んだりという時もあれば、ソーダや水割りという時もあります。割り方次第で、いろんな料理に合うという意味では、本当に懐が深くて、柔軟性があるお酒だと思いますね。

あと一人で飲む場合もそうですが、女性同士で集まって、お酒を飲む時に、何を持って行くかというのは結構悩むんですよね。ダイエット中の人もいたりするので、そういう時に、本格焼酎を選んであげると喜ぶんですよ。

この間の宮崎で開催された焼酎のイベント「ノンジョルノ宮崎」に参加した時も、参加者の多くが女性でした。ひと昔前まで、焼酎って「おじさんのお酒」というイメージがあったと思うんですけど、そうじゃなくなってきてると思うんですよね。

太田:製法も工夫して、昔はきつかった匂いもまろやかなものになっているからね。女性も取っ付きやすくなったのかもしれない。

葉石:そうですね。あと、私の場合、次の日に残りにくいというのも魅力ですね。

太田:確かに焼酎を“飲みすぎたな”っていう経験はあまりないね。飲んだ翌日も気分がいい。

葉石:朝もパッと目が覚めて、酔い覚めがいいですし、体が楽ですよね。あと、むくまないんですよ。やっぱり糖質が多いと、私はむくみやすいみたいで。そういった部分も、美容に気を使う女性にはありがたいですね。

太田:一緒に飲んでいるのは楽しいけど、そんなに飲めないという人でも、しっかり割って、薄くしても飲めるから、長く酔っ払いの相手が出来る。

葉石:薄く割っても、味や香りの主張があるところが、焼酎は素晴らしいですよね。ひざを突き合わせて、今日はこの人とゆっくり話をしたいなという時に悪酔いはできないですよね。そんな時は、薄めにして飲めば良いわけですから。

飲み方は「お湯割り」がオススメ

太田:日本酒やワインを割ったり、カクテルにしたりってことは、まず考えられないし、ウイスキーのカクテルもあるけれど、素人には作れない。カクテルというほどでもないけれど、焼酎は素人でも自由自在に楽しめるよね。

僕は基本お湯割りがベストだと思っているけど、真夏には、ジントニックをマネして、すだちを落として、ソーダをちょっと入れて…。これは美味しいよね。

葉石:お風呂上りなどもたまらないですよね。

太田:それとお湯割りを飲むときは、大振りの湯呑み茶碗で飲むのがいい。茶碗は元々温かいわけだから、そこに温かいものが入っているというのがいいよね。皆さん、グラスで緑茶は飲まないでしょ?お湯割りをグラスで飲むのは、それをやっているような気がするんですよ。

葉石:確かに寒い日は、お湯割りが恋しくなります。

太田:僕は特に前割り(※あらかじめ焼酎と水を混ぜておき数日間寝かせたものを直前に温める飲み方)のお燗が好きだね。

葉石:前割りは自宅でも取り入れています。当たりが柔らかくって大好きです。

太田:飲む直前に入れると、味が馴染む前に飲んじゃう形になるからね。

焼酎ブームだった10~15年前に九州に初めて行った時、本場の人は飲み方のレベルが全然違うなと思いましたよ。九州の人は、前割りして寝かして、それからお燗して…という飲み方が基本ですからね。

葉石:私も15年近く前、九州に行った時、メニューに「前割り」と書いてあったのを見て、最初何のことか理解できませんでした。

太田:家庭で飲むときも、そうやって飲んでるから、みんな飲み方を知ってるわけですよ。

葉石:九州の友達の家で飲んだ時には、昔小学校にあったような大きいヤカンの中で事前に割ったものを、みんなで茶碗で飲んでましたね。水だと思って飲んだら、中身が全然違うから、ビックリしましたよ(笑)。

太田:あと、専門店行けば、仕込み水(※焼酎を製造する際に使用した水)で前割りした「本割り」というメニューがある。これがベストですね。赤坂の「まるしげ」なんかに行くと、本割がいくつもある。

葉石:仕込み水で割ると、馴染み方がまったく違いますよね。

太田:本格的な居酒屋でなければ、そこまでやってないけれども、「なるほど」と思わされるよね。

焼酎のつまみには“素朴なもの”が合う

葉石:焼酎のおつまみは何を召し上がりますか?

太田:焼酎のつまみは、“何でもないもの”が僕は合うと思うね。

一番合うのは、やっぱりさつま揚げ。他には、たくあんのしっぽとからっきょうみたいな地味なものでいい。あんまり大げさな料理だと合わないね。

葉石:本当に素朴なものが合いますね。私は、レンコンのきんぴらがすごく好きで、九州に行くと必ず甘い醤油を買って来るんですよ。あれで味付けをすると、焼酎ととても馴染むと思うんですよね。

太田:日本酒は美食に向かうから、一番合うのは刺し身ですよね。和食の凝ったものだと、日本酒でなければならない。でも、焼酎は、家庭の惣菜やその辺にあるものが、僕は一番合うと思うな。その気軽さがいい。

葉石:気取らない、肩の力を抜いて飲めるところがいいですよね。自宅で、それこそお化粧しない、すっぴんのまま気楽な格好をして飲むと、その魅力をさらに感じることができるかなと思いますね。

太田:身も心も解放させてくれる手軽なところが焼酎の良さだから。家庭で飲むには良いよね。

葉石:私も自宅では、サラミなんかを用意して焼酎を飲んでますね。

太田:簡単なもの、それが焼酎を美味しくするんだよな。家で何もかも忘れて飲むには、お湯割りが一番だよ、ほわーっとした気持ちになって。

これまでの本格焼酎と“一線を画す”味わい

葉石:私は、昔ながらの常圧蒸留の方が香りや風味が出るので、好きですね。この「黒麴高千穂 白ラベル」もとてもいい香りで。

太田:確かに、これは美味しい焼酎だね。華やかな味わいで実際に花の香りがする。

葉石:香りがふわーっと広がる感じですね。口の中で円を描くみたいに。それにキレもコクもあります。

太田:洗練されていて、泥臭くない。昔の本格焼酎のイメージと一線を画している。

葉石:これは女性が喜ぶ味ですね。あと、焼酎を飲みなれていない人にこそ飲んでもらいたいですね。「香りがきつすぎる」というイメージを持っている人がまだいると思うのですが、これを飲んだら、変わると思いますよ。

太田:アルコール度数は25度だけれど、それほど強く感じないね。これ、飲みすぎると大変だよ(笑)。

葉石:本当ですね(笑)。私はどうしてもストレートで飲みたくなってしまうんですけど。

太田:お湯割りにすると、花の香りがより強くなって、だいぶ甘くなる。甘みが強調されて、さらに飲みやすくなるね。

想像以上に上品だから、これに一番合うおつまみはカラスミかもしれない。酒に気品があるから。たくあんの尻尾とか、らっきょうなんかがいいって言ったけど、これだともうちょっとハイレベルな珍味系でもいいね。

葉石:エレガントな香りですよね。なので、少し甘いものでもいいかもしれません。あとこの花のようなエレガントな香りが、上質なオリーブオイルも合うと思います。

太田:焼酎は、家で飲むものだと思っていたけれども、これなら高級な店にも合うかもね。

葉石:これだったら、オシャレして飲みたいなって思いますね。多くの人に、こうした焼酎の魅力を楽しんで欲しいですね。

太田:そうだね。たくさんの人に飲んでみて欲しいね。

プロフィール

太田和彦:資生堂宣伝制作室デザイナーを経て、アマゾンデザイン事務所設立。グラフィックデザイナーとして活躍する一方で居酒屋探訪家としても、著作を発表。著書に『超・居酒屋入門』『太田和彦の居酒屋味酒覧』『自選 ニッポン居酒屋放浪記』など。

葉石かおり:エッセイスト、酒ジャーナリスト。ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経て現職に。2015年、一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立、同協会の理事長に就任。サケ・エキスパートの資格受講講座を国内外で行う。最新作は『日本酒マニアックBOOK』。


現在、宮崎県高千穂町の宿泊券や、非売品の限定焼酎などが当たるキャンペーンを実施中。
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<取材協力>
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