「ミルクティーをおいしく淹れる方法」プロ伝授 SNSで話題になった「紅茶トリビア」まとめ
ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第47回をお送りします。今回のテーマは「紅茶についてのツイートが注目されやすい背景」です。
Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>
2022年3月、森永乳業が「リプトン ミルクティー」を含む紅茶飲料6種類の製造を終了。人気の高かった商品だけに、Twitterでも終売を惜しむ声が多く見られました。
今回は商品自体のファンだけでなく、「リプトンのミルクティーが青春時代を象徴する飲み物だった世代」からの反響が大きかったこともポイント。販売終了と学生時代の思い出をセットで言及するツイートが多く見られました。
<『俺たちの青春』"リプトンミルクティー"過去の面影をなくしてしまった...?「死刑宣告」「草も生えない」と騒然とする皆さん - Togetter>
リプトンに限らず、Twitterでは「紅茶」に関するネタが定期的にバズります。その内容は、新商品や終売に関する話題以外に、オススメの紅茶の種類や飲み方、時代考証まで実にさまざま。これまでTogetterにまとめられ、反響の大きかったトピックを紹介していきます。
美味しく飲むノウハウ系は定番
紅茶のおいしい淹れ方や注意点について、専門家や熱心な紅茶好きが解説するツイートはとくに人気。紅茶にこだわる人たちが発信する情報には、試してみたくなるものがたくさんあります。
大阪梅田・堂島の英国紅茶専門店「ロンドンティールーム」の公式アカウントは、家庭でおいしいロイヤルミルクティーを作る方法をTwitterで紹介。水や牛乳の分量やミルクティー向きの茶葉、火加減など工程が丁寧に解説されており、ユーモアたっぷりのオチも含めて反響を呼んでいました。
<「ロイヤルミルクティーはこうすれば自宅でも濃く作れる」プロが教えるレシピが「やばい美味しい」と好評【動画あり】 - Togetter>
また、国産紅茶の専門家が「牛乳だけで紅茶を煮出したときにうまくいかない理由」について解説したツイートも話題になりました。日本の牛乳の多くは「ホモジナイズ(脂肪分を分解、均一化する)」されているため、茶葉から成分が抽出されにくいのではないか、とのこと。
そのうえで、日本の牛乳で作る際は「紅茶を濃い目に入れてホットミルクを注ぐか、鍋で紅茶を煮て牛乳を入れ、沸騰したらすぐに火を止める」という方法をオススメしています。
また、お手軽に楽しめるティーバックタイプの紅茶をより美味しく飲むための一工夫も人気。やり方はお湯を注いだカップにティーバッグを入れ、電子レンジで温めるだけ。しっかり濃い紅茶ができるので、ミルクティーにも向いているそうです。
<牛乳で煮立てて作るロイヤルミルクティーがどうして美味しくできないのか、それは日本の牛乳に特徴があった?実験した人と考察した人 - Togetter>
<科学者が勧めるおいしい紅茶の淹れ方は電子レンジを使うこと「ミルクティーに良い」「やってみたんだけど...」 - Togetter>
紅茶を淹れる際に気をつけるべき点が注目されたこともあります。熱湯で入れることを前提とした茶葉で水出し紅茶を作ると、細菌が繁殖し食中毒などにつながるおそれがあるそうで、「ロンドンティールーム」の公式アカウントは、水出し用の茶葉を使うか最初に茶葉を熱湯消毒する、といった対応を呼びかけていました。
<ロンドンティールームさんからのお願い、水出し紅茶を作る場合には消毒・殺菌に注意を! - Togetter>
紅茶好きによる熱いプレゼン
紅茶には産地や銘柄がたくさんあるため、どれを選んだらいいのか迷う人も多いのではないでしょうか。そんな時は紅茶に詳しいTwitterユーザーが発信する情報が参考になります。
大の紅茶好きユーザーが投稿した「価格帯ごとのオススメのアールグレイ」を紹介するツイートは、成城石井やカルディなどで手軽に買えるものから、マリアージュフレールなど専門店の紅茶まで幅広くプレゼン。紅茶の中からアールグレイに絞っていることや、圧倒的な情報量と熱量で注目を集めました。
<【更新】大の紅茶好きによる「価格帯別オススメのアールグレイ」プレゼンが素晴らしく有益 - Togetter>
紅茶文化に関連するツイートも盛り上がる
紅茶の歴史は長く、時代によって飲み方も変わります。そんな紅茶文化について、フィクションに登場するシーンから背景を考察したり、日本では意外と知られていない作法について紹介するツイートがバズったこともあります。
1979年に放送されたアニメ『赤毛のアン』では、アンの養親であるマシュウがソーサーに紅茶を移して飲むシーンがありました。この飲み方は『赤毛のアン』が書かれた19世紀にはすでに時代遅れであり、「マシュウの古風な人物像を表現している」と指摘するツイートが話題に。さらに原作にはない「ソーサーに紅茶を移して飲む」描写を入れたアニメ制作スタッフへの称賛や、紅茶文化の広まりや歴史の雑学なども集まりました。
<アニメ『赤毛のアン』では原作にないソーサーから紅茶を飲む描写があるが、そこには制作陣のすさまじい時代考察があった - Togetter>
また、日本でも人気のアフタヌーンティーについて、イギリス好きの漫画家さんがイラスト付きで本場のマナーを解説したツイートが大きく拡散したことも。
スコーンの食べ方やカップの持ち方など、アフタヌーンティーを楽しむときに実践できそうな情報がたくさんあり、マナーを詳しく知りたいと思っていたユーザーに刺さったようです。
<イギリスで習ったアフタヌーンティーのマナー「スコーンは誰が食べてもボロボロになります」「紅茶は混ぜない」 - Togetter>
紅茶に関するツイートが注目されやすい背景として、次の3つが挙げられます。
・紅茶専門店や熱心なファンによる解説が多く、参考になる
・オススメや入れ方のコツ紹介は詳しくない人でも手軽に試してみたくなる
・紅茶に関する話題は切り口が多くバラエティー豊か
身近な飲み物ではあるものの、知れば知るほど奥が深い紅茶。ファンの多さと文化の豊かさを感じますね。以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。
(Togetter編集部)