TikTokやLINEが無料になるMVNOの春商戦は大注目 MNOに負けない新プランをチェック

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●2022年春のMVNO商戦が熱い!
ついに春到来。桜も散り入学・就職などで落ち着かない日々が始まっている方も多いのではないでしょうか。

そんな新生活で気になることと言えば、スマートフォンの買い替えや通信キャリアの選択です。

2021年からNTTドコモやKDDI、ソフトバンクといった大手移動体通信事業者(MNO)が低料金プランを次々とスタートさせ、今や3000万契約以上が低料金プランに移行しているとも言われます。

そのような中で、独自の生き残り策を模索し続けユニークなサービスや驚きの低料金プランを仕掛けているのが仮想移動体通信事業者(MVNO)です。

MNOの低料金プランではなく、敢えてMVNOを選択するメリットとは何でしょうか。
いくつかのポイントに分けて解説します。


MVNO選びのポイントが多様化している!
(画像:mvno-2022-spring-002)


●料金やサービスなど多種多様な各社の戦略
最初のポイントはコストパフォーマンスです。
MVNOを検討もしくは利用しているユーザーが最も気にしているのが料金とお得感です。

例えばmineo(マイネオ)の場合は、
ユーザーコミュニティからの声(ニーズ)を重視する運営で有名ですが、
月額110円のオプション料金で利用可能パケットを最大10PB(10ペタバイト=1万テラバイト=1000万ギガバイト)まで期間無期限で繰り越し続けられる「パスケット」サービスを開始しました。

パスケットは自分専用のパケット貯蓄サービスとなり、繰り越された容量が入っている限り自由に利用することができます(引き出したパケットは翌月末に期限切れとなる)。


事実上無限に貯め続けられるパスケットは少しでも無駄なくパケット(データ通信)を利用したい人にピッタリだ


HISモバイルの場合は、
純粋に業界最安値を目指した超低料金をアピールしています。
音声通話基本料が月額290円から、データ通信は月額990円で7GBまで使えるなど非常にリーズナブルで、
「採算が取れるギリギリのライン」
このように同社が自信を持って語るのも理解できます。

通話オプションや通話料金自体でも業界最安を狙い、

・5分以内かけ放題……月額790円
・完全かけ放題……月額1,770円
・音声通話料……3分9円
・データチャージ料……1GBあたり200円

このような価格設定で、とにかく低コストでお得に運用したいというMVNO本来のニーズに訴求しています。


毎月3〜7GB程度利用している人であれば最安運用も可能かもしれない


NUROモバイルの場合は、
面白いアプローチでユーザーニーズを掴みつつあります。
MVNOらしい低容量・低価格路線の「バリュープラス」に加え、2021年11月から開始した「NEOプラン」では、20GBで2,699円という強気の価格設定が話題となりました。

この価格設定にはカラクリがあります。
MVNOには「混雑時に通信速度が低下しやすい(繋がりにくくなる)」という弱点が存在しますが、NUROモバイルでは専用帯域を確保することでこれを回避したのです。

そのため、お昼時や夜のゴールデンタイムでも十分に快適な速度を実現しており、実用性においてMNOと遜色のない品質としたのです。


第三者機関による通信テストでも良好な通信速度が計測された


「月額2,699円も払うのならMNOで良いのでは?」と思うかもしれませんが、そこもNUROモバイルは抜かりがありません。

・「データ繰越」で余ったデータ容量を翌月へ繰越可能
・「Gigaプラス」で3ヶ月ごとにデータ容量をプレゼント(NEOプランでは3ヶ月ごとに15GBプレゼント)
・Gigaプラスでプレゼントされたデータ容量は3ヶ月間で自由に利用配分可能
・「NEOデータフリー」でLINE、Twitter、Instagram、TikTokの通信分が無料(カウントフリー)

このようなサービスを付帯させることで、MNOに負けない通信品質とMNOを上回るお得感を提供しています。


TikTokのカウントフリーは4月からスタートとなる


さらに4月からは、

・バリュープラスでもLINEのデータ通信がカウントフリーに(バリューデータフリー)
・NEOプランから各種特典をはずして月額2,090円に低価格化した「NEOプランLite」の新設

これらの施策も追加し、新規ユーザーの獲得に意欲的です。


NEOプランLiteはNEOプランと同じ高品質通信でありながら、よりリーズナブルな価格を実現した



●2022年春はMVNOが面白い!
MNOの低価格プランの登場によって、2021年のMVNO業界は厳しい戦いを強いられてきました。
その厳しさが生き残りを賭けた戦略の多様性を生み、2022年春は消費者にとって選択肢が多く、非常に面白い環境となっています。

・とにかく低価格がいい
・毎月のデータ容量を無駄なく使いたい
・カウントフリーで価格以上のお得感が欲しい
・MVNOでもMNO並みの通信品質が欲しい
・MNOよりも低価格で使える20GBプランが欲しい

2020年頃までであれば実現不可能であったような料金とサービスが、MVNOだけで次々と実現しています。
しかも、それらはただの取捨選択ではなく、複数の要求に応えられるほど多様化しています。

MNOの料金とサービスに少しでも不満や疑問がある時は、ぜひMVNOも検討してみてください。
あなたのニーズに合ったプランが見つかるかもしれません。




執筆 秋吉 健