エコカラットでも、テレビの壁かけはできる。費用と工事の詳細をレポート
調湿や脱臭効果がある建材、エコカラット。見た目がまるで陶器のようですが、じつは、このエコカラットで仕上げた壁でも、テレビを設置することができます。業者に依頼して、実際に大型テレビを壁かけした日刊Sumaiライターが、工事の様子とかかった費用をレポート。
テレビを壁かけにしたい!エコカラットの壁にもあとづけ可能?
テレビの不安定さを解消するために、壁かけにしようと検討した筆者。しかし壁に金具をつけるには、壁材に懸念点があったのです。というのも、テレビをつなぐアンテナ端子やコンセントがあるのは、LIXILの壁材「エコカラット」が一面に貼ってあるエリア。そのため、必然的にそこにしか設置できません。
エコカラットは壁紙と違って厚みや立体感があり、焼き物なので、設置できるかどうかプロに判断してもらうことに。
リフォーム会社に相談し、現場を確認してもらった結果、エコカラットの壁でも施工可能とのこと。すぐに見積もりを出してもらい、施工をお願いしました。
作業時間は1時間半ほど。意外と簡単に壁かけテレビの設置が完了
筆者宅に来訪したのは、リフォーム会社の担当2名、大工1名、電気工事士1名の計4名。業者が来てから1時間半後に施工が完了しました。施工の流れや様子を紹介します。
●はじめに壁の中の間柱の位置を探す
テレビを壁かけにするのに重要なのは、しっかり固定することです。そのためには、壁の中にある柱(間柱)にネジを打ち込まなければなりません。間柱がない場所にネジを打ち込んでしまうと、不安定になりかねないのです。
そこでまずは間柱を探す作業からスタート。大工さんが主体となり、トントンと壁をノックしながら、音の違いを聞き分けていきます。
間柱がない場所は「コンコン」と軽い音、間柱がある場所では「ゴンゴン」と重い音が聞こえます。何度も音を確認し、設置する位置を決めました。
●テレビを壁かけにする金具を準備
テレビを壁かけにする金具は、自分たちで購入しました。
わが家のテレビはSONY「BRAVIA」の55インチ。そのまま壁かけに流用したかったので、機種やサイズが対応しているものを探しました。
購入したのは、スタープラチナの「TVセッターチルト1Mサイズ(37〜65インチ対応)」です。価格は4290円(税込み)で、ブラック、ホワイト、シルバーの3色展開。筆者が使用したのはホワイトです。
金具は2種類あります。壁側にはレールの金具、テレビ裏にはフック状の金具をつけ、レールにフックを引っかけて壁かけにするのです。
テレビ裏には、もともと壁かけ金具用の穴があいており、その穴を利用して金具を固定します。
●エコカラットの壁にネジを打ち込んで金具を固定
壁のエコカラットは外さず、大工さんが直接電動ドライバーでネジを打ち込んで、金具を固定しました。エコカラットの上からでしたが、ヒビが入ったり割れたりすることはありませんでした。
ただし、エコカラットは、フックやビスなどの打ち込みが破損の原因となる場合もあるそう。素人判断で独自に設置するのではなく、業者に相談することが大切だと思いました。
レールにテレビ裏のフックを引っかけ、下からネジで固定すれば、壁かけテレビの完成!
壁かけにする金具を取りつけ、テレビを引っかけるだけの作業だったので、ヒアリングを含めても1時間半ほどで終了しました。
●トータル3万円以内で壁かけテレビ設置が実現!
筆者が依頼したリフォーム会社では、施工代が2万1600円。購入した設置金具代を合わせても合計2万6000円に収まり、高額にならずにすみました。
最後まで悩んだコンセント類の移動。配線を隠すには、電気工事は必要
当初は電気配線工事も含めて考えていた筆者。すべて行った場合の費用は合計で5万円ほどになる予定でした。
配線をテレビの裏に隠せば、見た目がもっとすっきりするかもしれません。しかしその分費用もかかり、壁の補修なども生じることに。悩みましたが、コンセントやアンテナ端子の位置は変更しませんでした。
アンテナ端子やコンセントは従来のまま低い位置にあり、そこから配線するとコードが見えしまうので、テレビ台を置いて目隠しにしています。それでも配線が見えてしまうのは、唯一残念な点です。
もし、テレビ台を撤去し配線を隠したいなら、電気工事を視野に入れておいたほうがいいかもしれません。
はじめから壁かけテレビでなかったとしても、諦めないでください。思っていたより簡単に設置でき、費用も3万円以内ですみました。また壁かけテレビにしたことで、転倒の不安がなくなりました。リビングの圧迫感が軽減し、うれしいことに掃除もしやすくなりました。
壁かけテレビのあとづけを検討中の方は、まずは施工業者に相談してみてください。