寒さや乾燥が気になるこの季節は、体の不調やお肌の悩みも盛りだくさん。今回は「効果的な対策が知りたい」というESSE読者の悩みに対して、健康と美容のプロに解決法を教えてもらいました。

寒い日の朝、布団から出られません…。

冬の寒さが苦手な人は、朝起きられないことも悩みに。目覚めたら布団の中で手足の指先をもみほぐすと、血流がよくなり体が活動的になります。布団から出たら日光を浴びて体内時計のリセットを。免疫力アップに効果的なビタミンDも産生されます。

●Q1:睡眠の質を上げる食べ物や飲み物はありますか?

A:寝る前のホットミルクやマグロ、カツオがおすすめ

朝起きられないのは、睡眠の質が悪く疲れがとれていないせいかも。睡眠の質を上げ、安眠に導く栄養素はセロトニン、トリプトファン、ビタミンB6。これらを摂取しましょう。「タンパク質を含む食品に多いトリプトファンは、眠りに適した状態をつくるセロトニンの材料に。ホットミルクにきな粉を入れると効率よくとれます」(金丸さん)

【トリプトファン】

・マグロ
・カツオ
・レバー
・ナッツ
・大豆製品
・乳製品

【ビタミンB6】

・マグロ
・カツオ
・ササミ
・豆類
・バナナ

●Q2:朝起きられないときにできる対策はありますか?

A:布団の中で指先・足先をマッサージしましょう

体を活動モードにするには、交感神経をオンにする習慣を。「布団の中で動いたり、手足の指先を強めにもむと血の巡りがよくなり体がだんだん目覚めてきます」(柳本さん)

 

「布団から出られたら、窓をあけて換気を。太陽の光を浴びることで交感神経が優位になりますよ」(高尾さん)

●Q3:目覚めが悪いときや就寝中に目が覚めるときに効くツボはありますか?

A:耳の後ろにある安あん眠みんとかかとの失しつ眠みんを刺激して

両耳の裏側にある骨より少し下の安眠、両足のかかと中央にある失眠は、眠りをコントロールするツボ。

「安眠は指3本、失眠は両手の親指で、やや強めに5秒ほど指圧を。寝る前や寝つきが悪いときに押してみて」(柳本さん)

寒くて体のこりがつらいときは?

肩こりをはじめとするこわばりは、血流の悪さから悪化することがほとんど。胸を開いて肩甲骨を寄せるなど、定期的に筋肉を動かすだけでも老廃物が流れてこりがほぐれます。固まった体をほぐすにはツボ押しも有効。肩、ひざ裏などを集中的に指圧して。

●Q1:短時間で簡単にできる肩こり解消法は?

A:信号待ちのたびに空を見て胸を開く習慣を

寒いと肩が丸まって猫背ぎみになり、肩こりの原因にもなります。「移動中の信号待ちなど、ちょっとした時間に空を見上げるといいですよ。自然と胸が開いて深い呼吸ができ、首こりや肩こりがラクになります」(高尾さん)

Q2:つらい肩こりは食生活にも原因がある?

A:タンパク質とカルシウム不足かも

筋肉、骨の健康に必要なタンパク質やカルシウム不足の可能性が。「乳製品、コマツナやホウレンソウなどの青菜類、納豆や豆腐、小魚類を食べましょう。ナメコなどのネバネバ食品で関節によいコンドロイチンを取り入れても」(金丸さん)

●Q3:肩こりに効くツボを教えてください

A:肩の肩けん井せい、二の腕付近の天井(てんせい)をもんでみて

「左右それぞれの肩先と首を結んだ線の中央にあるのが肩井のツボ。押し回すとリンパが流れて血の巡りがよくなります」(柳本さん)

ひじの先から親指1本分上の二の腕付近にある天井も併せてもむとより効果的です。

●Q4:腰痛に効くツボを教えてください

A:ヒザ裏にある委い中ちゅうを指圧して

ひざ裏の真ん中にある委中は、腰、背中の急な痛みに効くツボ。「押すと痛みが緩和されるほか、足のむくみ解消にも効果的です」(柳本さん)

ツボ押しやヨガ、お灸などを行う場合、妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また、試してみて痛みや不調があるときは、すぐ中断してください

西洋医学に基づかない鍼灸やマッサージは体質改善を目指すものであり、効果・効能には個人差があります。