寒い冬、体がゾクッ…そんなとき温めるべき体の部位は?
寒さや乾燥が気になるこの季節は、体の不調の悩みも盛りだくさん。「効果的な対策が知りたい」というESSE読者の声に、健康と美容のプロがズバリ回答します。
冬のお悩みにプロがズバリ回答。食事から運動、ツボまで
寒い冬は免疫力低下が心配。そこで、産婦人科医の高尾美穂さん、ツボ&鍼灸のプロ柳本真弓さんにお悩みベースに疑問にお答えいただきました。
Q1:免疫力アップに効果的な食材はありますか?
A:魚やキノコでビタミンDの摂取を
ウイルスが体内に侵入した際に必要な免疫機能を活性化させるビタミンDが大切。
「含有量の多い鮭やキノコを積極的に食べましょう。日光浴からも生成できますが、日光を浴びにくい冬の時季や食べ物で摂取できないときはサプリメントも併用して」(高尾さん)
<ビタミンDがとれる食材>
・鮭
・ウナギ
・サバ
・卵
・マイタケ
・干しシイタケ
・キクラゲ
Q2:免疫力を上げるのにおすすめの運動は?
A:自律神経を整えるヨガが◎。コブラのポーズで自律神経の働きをよくして
免疫低下を招く原因のひとつが自律神経の乱れ。
「整えるためには血流を促し、呼吸を深めるヨガで、緊張や興奮時に優位になる交感神経とリラックス時に優位になる副交感神経のバランスを調整しましょう。おすすめは、コブラのポーズ。胸を開くことで自律神経の働きをよくします」(高尾さん)
(1) うつぶせで足先を伸ばして腰幅に開く。ひじを曲げて脇を締め、手を胸の横に置いて息を吐く。指先は前に向ける。
(2) 息を吸いながら手のひらで床を押して上体を起こす。肩は耳から離すようにして、下半身で床を押す。
(3) ひじを伸ばし、呼吸を3回くらい繰り返す。斜め上を見て手で床を押し、背骨を上げて10秒キープする。
Q3:風邪のひき始めに温めるといい場所は?
A:首元にある大だい椎ついを温めると予防に
首の後ろにある大椎は、風邪のひき始めに効くツボ。
「常に冷やさないことが大切。ぞくっとしたら、やや熱めのシャワーを大椎に当てて少し赤みが出るまで温めましょう。風邪予防になりますよ」(柳本さん)
Q4:熱っぽい日、咳や鼻水に効くツボってありますか?
A:熱を冷ますツボ・合谷(ごうこく)が有効です
親指と人さし指の骨が交わる、指のつけ根部分のくぼみが合谷のツボ。
「親指で押さえ、小指の方向に向かって左右それぞれ数回ずつ押し回します。炎症や痛みを軽減するツボなので、花粉症の諸症状や首、肩の痛みにも試してみてください」(柳本さん)
Q5:インフルエンザなどの感染症を予防するツボはありますか?
A:邪気の侵入を防ぐ外関(がいかん)を刺激してみて
のどや咳トラブルのツボが集中する手首周辺にあるのが外関のツボ。邪気が体に入ることを防ぐと言われています。
「左右の手の甲と手首の境目にあるシワから指3本分ひじ寄りの場所を3本指で数回押し回して刺激して。洗面器に42℃程度のお湯をはり、手首から先を数分温める手湯も効果的です」(柳本さん)
●免疫力アップにはお灸も効果的!
ESSE読者にも愛用者が増えている家庭用のお灸。
「中に含まれるオイルの成分が浸透し、免疫細胞の活性化が期待できます。ヤニ(オイル)が肌につくくらいが免疫細胞が活性化するといわれますが、火を使わないタイプでもOK。首、顏、脇の下を避けて使いましょう」(柳本さん)
ドラッグストアでも買えるので、好みのタイプを試してみて。
【プロも使う台座つきのお灸。ピンポイントな熱刺激で体を温めます】
・お家でお灸100個入り ¥1280(ヤマショウメディカル)
【最高温度が約45℃の本格的なお灸。約50℃、約42℃のタイプもあり】
・カマヤミニ弱120個入り ¥2200(釜屋もぐさ)
【服の下にはってそのまま外出もできる、火を使わないシールタイプのお灸。低温やけどの心配が少なく、温熱効果が約3時間持続します】
・火を使わないお灸太陽12個入り ¥1331(せんねん灸)
ツボ押しやヨガ、お灸などを行う場合、妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また、試してみて痛みや不調があるときは、すぐ中断してください ※西洋医学に基づかない鍼灸やマッサージは体質改善を目指すものであり、効果・効能には個人差があります。