ついつい安くて買ってしまった食材を使い切れずに廃棄してしまった…なんてもったいない経験はありませんか? 家計改善コンサルタント・アドバイザーの高木瞳さんによると食品ロスを減らすことは食費節約にとっても、すごく大切なことなんだとか。今回は高木さんに食品ロスを減らす5つのポイントを伺いました。

食費を下げるには、安く買うことよりも適切な量を買うことが大切!

昔のわが家はカツカツ生活で、1か月の食費は家族4人、2万円(米代除く)で過ごしていました。

 

2万円に収めるために徹底的にいろいろ試したところ、食費を下げるために重要なことは「安く買うこと」よりも「食品ロスをなくすこと」だと気がつきました。せっかく購入しても、食べずに捨てるのはお金を捨てているのと同じですよね。

そこで、食品ロスを出してしまう原因と対策を意識して改善した結果、しっかりと予算に収められるようになりました! 今回は、カツカツ生活から学んだ「食品ロスをなくすポイント」5つをご紹介します。

●食品ロスの根本的な原因とは?

まず、食品ロスを出してしまう原因を観察したところ、「調理しきれずに傷ませる」のが圧倒的に多いパターンでした。捨てるのは罪悪感もあるし、これは本当にムダづかいだと気づき、なぜ調理しきれないのか理由を整理。

・傷みやすい食材(葉物など)を買いすぎた
・見切り品を買って結局傷ませた

・急な外食や予定変更で料理ができなかった
・疲れすぎて料理ができなかった
・調味料など消費期限内に使い切れなかった

上記のようなときに捨てていると分かりました。そうと分かれば、このパターンを避ければいいのでは? と、5つのルールを決めました。

●解決方法1:傷みやすいものは少なめに買う

葉物野菜は足がはやく、根菜などよりは日持ちしないため、よく傷ませていました。もやしも安くてかさましに便利なので見かけるとついついカゴに入れがちでしたが、使い切れずに捨てたことも…。自分で買ったのに、「早く使い切らなければ」というプレッシャーも感じていました。

そこで、そもそも傷みやすい食材を避けて買い物することに。葉物野菜は、一度の買い物で自分が使い切れる量(1〜2種類まで)と決め、それを超えて買わないようにしたら、捨てることが激減!

●解決方法2:見切り品の誘惑に負けない

見切り品も、「あればなにかに使いそう」と、カゴに入れて結局傷ませてしまうことがありました。そもそも見切り品は、鮮度が落ちているから安くなっているものなので、傷みやすくて当然ですよね。

そこで、すぐ使う予定が決まっていない限り買いません。どんなに安く買っても、「使い切れず捨てたら全部ムダだ」とこりごりし、今は逆に鮮度がよく、長持ちするものを選んでいます。

●解決方法3:少なめに買う

子どもが体調を崩すと病院や看病に奔走して、その結果ご飯をまともにつくれない…など、急な変更もよくある原因のひとつでした。

そこで、1週間分まとめ買いをする場合は1日分少なめにしたところ、急な予定変更や材料が少しずつ余ってくることにも対応できるようになりました。

多すぎると捨てるしかないので、少なく買うことでお金はお金のままで残しておき、「本当にどうしてもたりなければ買いたせばよい」と考えるようにしたら、ちょうどいい量に。

●解決方法4:ヘトヘトの自分を想像して買う

買うときは元気でやる気満々でも、いざ料理をしようとするとヘトヘトで、「明日使おう」と、あと回しにしたところ、結局傷ませてしまった。

この経験も数えきれないほどありました。

 

今は下処理、下ゆでなど、少し気合いが要る食材は避けてます。毎日、家事・子育て・仕事でヘトヘトになるのが今の私の現状なので、がんばろうとはせずに、「疲れ切っていても調理できるもの」を基準にしたところ、「傷む前に調理しなきゃ」という負担やノルマから解放されました!

●解決方法5:大容量品はよく考えて購入を

節約を始めた頃は、業務スーパーなどで大容量品を選んで買っていましたが、量が多すぎて消費期限までに使い切れなかったり、開封してから時間が経ち、味が落ちてしまうことが何度もありました。

今では、大容量品はほとんど買いません。1か月単位で予算を管理しているので、1か月で使い切れる、もしくは賞味期限内に余裕で使い切れる量のボトルを選ぶようにしたところ、冷蔵庫の中でいつの間にか期限切れを迎える調味料がなくなりました!

●食品ロスをなくすことは、食費節約にもつながる

この5つを意識しながら買い物することで、1週間で生鮮食品をほぼ使い切り、ロスを極力出さない生活ができるようになりました。

今振り返ると、「つい不安で多め多めに買ってしまう」という思考のクセもついていたなと感じます。食品ロスがなくなった分、本当に食べたいお肉やお刺身、フルーツなどに予算をまわせるようになり、家族も大満足! 食事の質を下げずに食費を下げたい方、食品ロスが気になっている方は、取り入れやすいものからぜひ試してみてください。