「森保監督の日本代表が招集するべきだった8人の選手」
ワールドカップ最終予選でまさかの黒星スタートになった日本代表。森保一監督が率いるチームは来月のサウジアラビア、オーストラリア戦に向けた招集メンバーを発表した。
ここでは、今回の代表に呼んでほしかった選手を取り上げてみたい。
明本考浩(浦和レッズ)
栃木SCの下部組織出身選手はハードワークが身に染みているのだが、この明本はその筆頭と言える。
「大学時代はボランチや右サイドが主戦場」という前評判だったが、2020シーズンに栃木SCへ加入するとFWや右サイドで主に起用された。
攻撃的なポジションで起用されても、そのハードワークは変わらない。1度ならず2度追い3度追いを見せ、今季の浦和ではサイドバックからフォワードまで高いポリバレント能力を見せている。
今、日本代表に足りないものを注入してくれる存在だ。
林大地(シント=トロイデン)
それまで世代別代表に選ばれてこなかった雑草フォワードは、登録人数拡大による滑り込みで東京五輪に出場して大きな注目を浴びた。
往年の鈴木隆行を彷彿とさせる前線からのハードワークが持ち味だが、サガン鳥栖では「ビースト」の愛称で知られ、強引な突破や高いフィジカル能力を見せていた。
ベルギーへ移籍して金髪になったところも鈴木を彷彿とさせるが、大迫勇也がヴィッセル神戸でやや本調子じゃないなかで前線で核となれる選手は絶対に必要だ。
松岡大起(清水エスパルス)
10代にしてサガン鳥栖でレギュラーを獲得し、20歳で清水エスパルスへ移籍。パリ五輪世代のMFではあるが、一足早くA代表の世界を見てもよいのではないだろうか。
清水はこの夏に加入した松岡とホナウドがダブルボランチでコンビを組み、ようやくチームの屋台骨ができあがった。
10代から注目を浴びる選手というと足元に派手なテクニックを持つ印象があるが、松岡は高いインテンシティがあり、ボールが奪えて運動量も豊富。もちろん足元の技術も確かだ。
江坂任(浦和レッズ)
今年6月に柏レイソルから浦和へ移籍したが、新天地でも高い攻撃能力を発揮している。
ドリブル、シュート、パスと3拍子揃っているほか、攻撃的なポジションならどこでもこなせるうえ、顔も良い。まさに王子様のような選手でニックネームも「任王子(あたるおうじ)」だ。
これまで紹介した選手とは違い、彼は日本代表歴を持っている。今年3月にA代表初招集され、国際親善試合の韓国戦でデビュー。しかし、未だにその1capのみであり、ここで再招集してほしかった。
荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)
10代にしてJ1二桁得点が見えているのが荒木遼太郎だ。名門東福岡高校から2020シーズンに鹿島入りするとルーキーイヤーからコンスタントに出場機会を得ている。
いわゆる「天才」で足元のタッチが非常に柔らかく、ファーストタッチのものが違う。そこからのクィックネスでゴールを狙えてしまうスタイルは若き日にJ2セレッソで躍動した香川真司を彷彿とさせる。
久保建英らケガ人の相次ぐトップ下で一度試してもよいのではないだろうか。もちろん、弱点もまだはっきりしている選手でもあり、世界と戦うには守備面やフィジカルには目をつぶる必要がある。
菊池流帆(ヴィッセル神戸)
空中戦の度に雄雄叫びをあげるファイター。青森山田高校では一番下のチームからスタートしながら、レギュラーを獲得したという。
その気合の入ったスタイルはダヴィド・ルイスを参考にしており、「ダビド・リューホ」と言う名前でSNSのアカウントを作っているほど。
レノファ山口でレギュラーを獲得し、2020シーズンにヴィッセルへ移籍。今季は完全にレギュラーを掴み、センターバックながらすでに5得点もあげている。
見るものも熱くさせるそのプレースタイルから日本代表待望論も起きているが、そろそろ本当に必要な時が来たのではないか。
森岡亮太(シャルルロワ)
多くの日本人選手がプレーしているベルギーのなかで最も活躍しているうちのひとり。
シャルルロワでは完全な主力に君臨しており、キャプテンマークを巻くこともある。
ヴィッセル神戸時代はエレガントなタイプだったが、海外に移籍すると長谷部誠のように攻守に貢献できるタフなファイターに変身。
派手さはないものの、労を厭わないBox to BoxなMFに生まれ変わった彼をもう一度試してもいいはず。
三笘薫(ユニオン)
Jリーグで無双していた国内最強ドリブラーはついに海を渡った。
東京オリンピックで失意を味わるなどややトーンダウンしかけていたが、ベルギーでも武器である「ぬるぬるドリブル」で相手守備陣を切り裂いている。
最終予選でいきなりの先発起用は難しいだろうが、ジョーカー的な役割で呼んでも良かったはずだ。