(C)柏葉幸子・講談社/2021「岬のマヨイガ」製作委員

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 芦田愛菜が主人公の声を担当する長編アニメーション映画『岬のマヨイガ』(8月27日公開)から、大竹しのぶが声を担当するふしぎなおばあさん・キワさんによる昔話のシーンが公開された。

 本作は、「霧のむこうのふしぎな町」などで知られる柏葉幸子の小説を原作にしたファンタジーアニメ。不思議な伝説が伝わる古民家「マヨイガ」を舞台に、居場所を見失った17歳の少女と血のつながりがない新しい家族との共同生活が描かれる。監督を「のんのんびより」シリーズなどの川面真也、脚本を『きみと、波にのれたら』などの吉田玲子、制作をアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズなどの david production が担当している。

 公開されたキワさんによる昔話のシーンは、繊細で芸の細かい絵の美しさが見どころである本作の優しい世界観が、物語と同時に一変。激しく豪快に動き出す太い線と独特なテンポで移り変わる絵の連続で繰り広げられ、昔話の世界へと誘われる。声を担当した大竹も好きなシーンとして挙げ、絶賛しているという本シーンについて、松尾拓プロデューサーは「この部分は川面監督本人も、『いったいどうなるのかわからない…僕自身も楽しみにしているびっくり箱ですからね…!』とワクワクされていたことを改めて思い出します。監督としてもこの部分でお客さんにまたひとつ別の楽しさをプレゼントしたいと話されていたので、この意図はしっかり成功したと思います」と制作意図を明かしている。

 劇中では、他にも昔話のシーンがいくつか登場するが、メインの物語と世界観が異なっているだけでなく、今回の公開シーンともまた異なる作画となっており、ポスタービジュアルや予告編映像からだけでは計り知れない、本作の奥深い魅力を知ることができる。(高橋理久)