19年ぶりにドラマに主演する窪塚洋介

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 俳優の窪塚洋介が27日、都内で行われた縦型動画プラットフォーム「LINE NEWS VISION」の2周年記念ドラマ「上下関係」(7月30日から配信開始)完成披露発表会イベントに登壇。窪塚は、「ロング・ラブレター〜漂流教室」以来、19年ぶりのドラマ主演を果たす素直な心情を打ち明けた。この日は、河合優実、大島優子、降谷建志、田中麗奈、でんでん、板尾創路、柿本ケンサク監督も来場した。

 本作は、謎の男・カワサキ(窪塚)が暮らすアパート「メゾンピルグリム」に引っ越した小夏(河合)が、クセのある“下層”の人間たちとの間で起こる不可解な事件を通し、アパートに隠された謎やさまざまな上下関係が浮き彫りとなり、驚がくの真実を突き付けられるさまを描いたミステリー。

 ハリウッド映画『沈黙 −サイレンス−』に出演したり、『アリーキャット』に主演したりと、近年は映画に力を入れている窪塚。そんなこともあってか、「さっき(ドラマ主演は)19年ぶりだと言われて、浦島太郎みたいだなと思ったんですけど、自分からするとそんなに経っていたのかぁという感じ」と、あまり驚きはない様子。とはいえ、短い撮影期間ながら、座長としての責任や楽しさは体感したそうで、「座長というポジションは、“現場を作って役を演じる”ということができやすいので、そこを楽しんでいたんだなぁと思い返していました」としみじみと語った。

 役づくりについては、「古風なしゃべり方や独特の言い回し、含みのあるセリフが多かったので、自分を馴染ませて演じるということと、特殊なワンシチュエーション縛りみたいなのがあるので、一つ一つの意味を噛みしめて、違いを表現することを意識しました」と説明した。

 そんな窪塚をはじめとした名だたるキャスト陣を「レジェンド」と表すデビュー3年目の河合は、特に窪塚との共演が印象的だったようで、「初日はガチガチの状態だったので、窪塚さんの存在にすがるような気持ちで乗り越えました」と吐露。また、物語の終盤となるシーンで窪塚の手が自身の頭に置かれたとき、「つながりたいと思い、手をギュッと握った」とも明かし、「カットがかかった瞬間、窪塚さんがもう一回手をギュッと握って、『うん』とうなずいてくれたので、役としてつながれた気がしました」とはにかんだ。

 作品にちなみ、「上下関係」と聞いて思い浮かべる人を問われると、窪塚は河合を挟んで立つ親友でもある降谷を見ながら「Rock Star→2つとなり」と書いたフリップを掲げ、「建志の方が一個上なんですけど、ちょいちょいため口ですみません」と陳謝。そして、「上下関係は身についていますが、かといって年下に上からいこうとは思わないです。敬意を持って誰とでも会いたい」と自身の生き方を示した。(錦怜那)