50代から手放すべきものと、やめるべき危険な収納。「放り込むだけ」はNG
50代はまだまだ若く、体は動くけれど、そろそろ老後について考え始めるタイミング。おうちの収納も老後を見据えて整えていきましょう。
ライフオーガナイザーの下村志保美さんが、ご自身の体験を教えてくれました。
50代になったら高いところの収納は見直しましょう
昨年からのコロナ禍で夫がテレワークになりました。海外との時差のあるリモート会議もあるので、部屋の使い方を見直すことに。
また、おうちの危険な収納についてチェックしていきたいと思います。
都内の2SLDKの戸建てのわが家。LDK以外は1部屋が夫婦の寝室、1部屋は娘の部屋、1部屋は細長い4畳半のサービスルームと呼ばれる部屋ですが、こちらは夫のものがたくさん詰め込まれているので、机やベッドを置くことはできません。
ひとまず夫婦の寝室を夫専用のテレワーク部屋にすることにしました。それに伴って私が寝る場所を家の中のほかの場所に確保しなくてはいけなくなり、今まで物置状態だったロフトスペースを片づけることにしました。
ダイニングスペース上のロフトスペースは4畳半の広さ、天井高は140cm。娘が小さい頃はシルバニアファミリーを広げたり、友達が遊びに来たときは秘密基地になったりと活用していました。
しかし娘が中学に上がるころからいつの間にか季節外の布団や使えるけど使わないゲーム機器、ひとまず置いておこう…な収納用品をポイポイ放り込む場所になっていました。
夏はロフトは猛烈な暑さですし、なによりハシゴの上り下りが面倒で、ハシゴの途中からものをポイっと投げ込むような状態。
つまり一度入れたものは布団以外取り出さないような状況になっていました。
今回ロフトに簡易的なベッドを置くために、ロフトに突っ込まれていたものを1つ1つ見直しました。
10年以上前のゲーム機器、20年以上前のスキーウエア、「なにかで使うかも」と思っていた収納用品…どれも使えるけれど使わないもの、つまりわが家にとっては不要品。この機会に処分することにしました。
よく考えたらどれも置いておく場所があるから置いていただけのもの。ロフトを整理する必要に迫られ、いらないものに気づくことができてよかったです。
夫婦そろって50歳を超えた私たちですが、まだまだ足腰は元気。ですがこれからどんどん老いていくのは確実です。
その私たちがロフトのハシゴをいつまで安全に上り下りできるでしょうか?
しかもロフトを物置として使うのであれば、手にはなにか荷物を持った状態、ということです。
もうここ何年も実家の母には「踏み台が必要な高さの収納は使わないで」と言い続けています。
もし踏み台から落ちたら危険だからなのですが、母は「まだまだ大丈夫」と言い続けています。それは心配の種なのですが、わが家のロフト収納も私たちが「まだ大丈夫」と使い続けているうちに、いつかケガをすることになりかねませんよね。
今後、もっと安全な使い方を模索していかなければと思います。
そこで思い出したのが、わが家のキッチンの食器棚上のボックス。
キッチンの収納力を補うためにお正月に使うお椀などを入れているのですが、食器棚の扉をあけ閉めするたびにずれてきます。
そしてこれも踏み台がないと取れない収納。
現在キッチンリフォームを検討しているので、この辺も含めて見直し予定です。
老いは徐々にやってきますし個人差もあるので、何歳までは大丈夫で何歳になったら危険、という目安はありません。
各家庭、子どもが小学生から高校生くらいまでがいちばん、ものが増える時期ではないでしょうか? その時期はロフトや高い場所の収納などできる限りの場所を工夫して活用する必要があるかもしれません。
ですがそのピークを過ぎたら、老いたときにも安心できる収納スタイルに移行する準備を始めていく必要があると思います。
今回のコロナ禍でわが家は部屋の使い方を見直し、同時にもののもち方も見直しました。
片づけは体も心も疲れますし、ゴミを捨てるにもお金がかかります。
肉体的体力だけでなく経済的な体力もあるうちに、ものの見直しをするチャンスがあってよかったと感じています。
●教えてくれた人
ライフオーガナイザー、ファイナンシャルプランナー、家計アドバイザー。「空間・お金・心」の3つを整えることで、忙しい女性をサポートする「PRECIOUS DAYS
」を主宰。著書に『片づけのプロが教える心地いい暮らしの整え方
』(三笠書房刊)がある
ライフオーガナイザーの下村志保美さんが、ご自身の体験を教えてくれました。
50代になったら高いところの収納は見直しましょう
「放り込むだけ収納」がいらないものの宝庫に!
昨年からのコロナ禍で夫がテレワークになりました。海外との時差のあるリモート会議もあるので、部屋の使い方を見直すことに。
また、おうちの危険な収納についてチェックしていきたいと思います。
●物置だったロフトを私の寝室に
都内の2SLDKの戸建てのわが家。LDK以外は1部屋が夫婦の寝室、1部屋は娘の部屋、1部屋は細長い4畳半のサービスルームと呼ばれる部屋ですが、こちらは夫のものがたくさん詰め込まれているので、机やベッドを置くことはできません。
ひとまず夫婦の寝室を夫専用のテレワーク部屋にすることにしました。それに伴って私が寝る場所を家の中のほかの場所に確保しなくてはいけなくなり、今まで物置状態だったロフトスペースを片づけることにしました。
●「放り込むだけ収納」は使えるけど使わないもの置場だった
ダイニングスペース上のロフトスペースは4畳半の広さ、天井高は140cm。娘が小さい頃はシルバニアファミリーを広げたり、友達が遊びに来たときは秘密基地になったりと活用していました。
しかし娘が中学に上がるころからいつの間にか季節外の布団や使えるけど使わないゲーム機器、ひとまず置いておこう…な収納用品をポイポイ放り込む場所になっていました。
夏はロフトは猛烈な暑さですし、なによりハシゴの上り下りが面倒で、ハシゴの途中からものをポイっと投げ込むような状態。
つまり一度入れたものは布団以外取り出さないような状況になっていました。
●使えるけど使わないもの=不要なもの
今回ロフトに簡易的なベッドを置くために、ロフトに突っ込まれていたものを1つ1つ見直しました。
10年以上前のゲーム機器、20年以上前のスキーウエア、「なにかで使うかも」と思っていた収納用品…どれも使えるけれど使わないもの、つまりわが家にとっては不要品。この機会に処分することにしました。
よく考えたらどれも置いておく場所があるから置いていただけのもの。ロフトを整理する必要に迫られ、いらないものに気づくことができてよかったです。
●50代からは危険な収納を手放す
夫婦そろって50歳を超えた私たちですが、まだまだ足腰は元気。ですがこれからどんどん老いていくのは確実です。
その私たちがロフトのハシゴをいつまで安全に上り下りできるでしょうか?
しかもロフトを物置として使うのであれば、手にはなにか荷物を持った状態、ということです。
もうここ何年も実家の母には「踏み台が必要な高さの収納は使わないで」と言い続けています。
もし踏み台から落ちたら危険だからなのですが、母は「まだまだ大丈夫」と言い続けています。それは心配の種なのですが、わが家のロフト収納も私たちが「まだ大丈夫」と使い続けているうちに、いつかケガをすることになりかねませんよね。
今後、もっと安全な使い方を模索していかなければと思います。
そこで思い出したのが、わが家のキッチンの食器棚上のボックス。
キッチンの収納力を補うためにお正月に使うお椀などを入れているのですが、食器棚の扉をあけ閉めするたびにずれてきます。
そしてこれも踏み台がないと取れない収納。
現在キッチンリフォームを検討しているので、この辺も含めて見直し予定です。
●体力のあるうちに見直したい
老いは徐々にやってきますし個人差もあるので、何歳までは大丈夫で何歳になったら危険、という目安はありません。
各家庭、子どもが小学生から高校生くらいまでがいちばん、ものが増える時期ではないでしょうか? その時期はロフトや高い場所の収納などできる限りの場所を工夫して活用する必要があるかもしれません。
ですがそのピークを過ぎたら、老いたときにも安心できる収納スタイルに移行する準備を始めていく必要があると思います。
今回のコロナ禍でわが家は部屋の使い方を見直し、同時にもののもち方も見直しました。
片づけは体も心も疲れますし、ゴミを捨てるにもお金がかかります。
肉体的体力だけでなく経済的な体力もあるうちに、ものの見直しをするチャンスがあってよかったと感じています。
●教えてくれた人
【下村志保美さん】
ライフオーガナイザー、ファイナンシャルプランナー、家計アドバイザー。「空間・お金・心」の3つを整えることで、忙しい女性をサポートする「PRECIOUS DAYS
」を主宰。著書に『片づけのプロが教える心地いい暮らしの整え方
』(三笠書房刊)がある