煮込む必要なし!旨みあふれる、あさりカレーと即席レモンライス|木村ミサの推しカレー #3

カレー偏愛モデルがハマった!「しらすとあさり出汁カレー&レモンライス」レシピ

macaroniをご覧の皆様、こんにちは。木村ミサです。

いよいよ連載3回目、あっという間に最後の記事となりました。カレーへの愛をつらつらと綴るのが楽しかったので、ちょっぴり寂しい……。カレーの魅力を知ってもらえるように、今回も全力で愛を届けますので、最後までお付き合いください。

第3回で紹介するカレーは、魚介のうまみたっぷりの「しらすとあさり出汁カレーとレモンライス」。

手軽でおいしい!魚介の旨味を掛けあわせたカレー

旨味たっぷりな海の幸は、これだけでバチッと味が決まるから好き。なかでもあさりは、どこでも買えて値段も手頃なので、スパイスカレー作りにハマる前からよく使っていました。

出汁やコンソメを使わずにアクアパッツァを作ったときも、あさりの旨味たっぷりでおいしくて衝撃を受けたんです。それと同時に、じっくり煮込まなくてもおいしくなる手軽さを、カレーに応用できたら最高なのでは……!? と考え、あさりカレーが生まれました。

しらすもスパイスカレーと相性がよく、旨味を盛大に放出してくれるので、思いつきで入れてみたらぴったり。暑くなってきたので、即席レモンライスとさっぱりいただきましょう!

カレーは、“好き”と“好き”をかけ合わせてみると、バッチリおいしくなることが多い。普段食べているもののなかにヒントがゴロゴロ落ちているので、それを見つけて答え合わせするのが楽しいんです。

今回のカレーも、そんな思いつきで旨味と旨味をかけあわせて生まれました。さっそく作っていきましょう。

材料(4人前)

・玉ねぎ…… 1個
・トマト……中1個
・にんにく……小さじ1.5杯
・しょうが……小さじ1.5杯
・あさり(砂抜き済)……1パック(冷凍の剥きあさりでも)
・しらす……1パック
・プチトマト……150g
・油……大さじ3杯
・塩……小さじ1~2杯(加減して調整)
・水……500cc

ホールスパイス
・赤唐辛子……1個
・カルダモン……4つ
・マスタードシード……小さじ1杯

パウダースパイス
・コリアンダー……大さじ1杯
・クミンパウダー……小さじ2杯
・チリペッパー……小さじ1/2杯
・ターメリックパウダー……小さじ1/2杯
・ブラックペッパー……小さじ1/2杯

ルゥの作り方

1. 下準備。玉ねぎは細かくみじん切りに、トマトはダイスカットにしておく。ミニトマトは湯剥きしておく。にんにく、しょうがはすりおろしておく。

2. フライパンに油を引き、ホールスパイスに火入れする。(焦がさないように弱火で)

まずはルゥを作りましょう。毎記事なるべく同じ工程にしたので、今回でもうベテランの域になっていたら嬉しいです。マスタードシードはパチパチと跳ねて危ないので、気をつけましょう。

3. マスタードシードがパチパチしてきたら、玉ねぎを投入。茶色くなるまで炒める。

今回はシャバシャバなカレーにしたいので、玉ねぎをできるだけ細かくしてみました。最初は強火でガッツリと。玉ねぎを芝生のように広げ、かき混ぜないでじっくり待つ。そして、ジリジリとしてきたらかき混ぜ、また広げて待つ……これを繰り返しましょう。

4. たまねぎがこげ茶色になったら、しょうが、にんにくを投入。香りが立つまで炒める。

5. トマトを投入し、水分がなくなるまで炒める。

今回もフレッシュトマトで。ミニトマトも加えて、トマトに魚介の旨味を引き込みましょう。

6. トマトの水分が飛んだら火を止め、パウダースパイスを投入。香りがするまで炒める。

パウダースパイスは焦がさないように。辛いのが好きな方はここでチリペッパーを入れてください。 これでルゥの完成!

スパイスの香りがふわっと広がって、“カレーを作っている感”がぐっと感じられる瞬間を大事にしています。ルゥは毎回同じ工程で作っても少しずつ変わるので、そのときのルゥの感じを覚えておくと、自分の好みがわかってくるかもしれません。

カレーの作り方

7. 水を入れ、ひと煮立ちしたらあさりを投入。

ここでひと煮立ちさせて、あさりちゃんの旨味をスパイスに広げましょう。あさりがスパイスの海でのびのび泳いでくれると、おいしさもアップすると思います。

8. しらすとミニトマトを投入。さらにひと煮立ちする。

しらすはカレーと本当に相性がいい食材。個性と旨味を一気にプラスしてくれるのです。シャバシャバ系のカレーによく絡むので、とってもおすすめ。

ミニトマトは、魚介の旨味をたくさん吸っておいしくなってくれるひと品。湯剥きせず、そのままドサッと入れちゃっても良いと思います。

9. 塩で味を調えて、自分のおいしいと思う塩梅で完成!

これでカレーの完成です。魚介は煮込みすぎなくても十分味が出るので、本当に有能。今回は、そんなカレーに合わせるレモンライスも作っていきましょう。

簡単3ステップ!レモンライスの作り方

材料(2人前)
・ご飯……2杯分
・レモン汁……大さじ1~1.5杯
・塩……適量
・油(またはバター)……大さじ1杯
・マスタードシード……小さじ1杯
・ターメリックパウダー……小さじ1/2杯

1. 油とにんにく、マスタードシードを炒める。

2. 香りが出たら、焦がさないようにターメリックパウダーを入れ、ご飯を投入して炒める。
パウダースパイスは、焦げやすいので気をつけましょう。ご飯は硬めがおすすめ。チャーハンの要領で炒めていきます。

3. レモン汁を加えて炒め、塩で味を調えたら完成!

さっぱりと酸味があって、やみつきになるのです!もちろん本場のバスマティライスを使ったものがよりおいしいので、ぜひお店でも食べてみてほしい。

私もレモンライスがあるお店だと、だいたい頼んじゃいます。そんなレモンライスをおうちでも手軽に再現。これはこれで、めっちゃおいしいのです。

魚介の出汁とレモンの酸味が合う!

まずはルゥをひと口。シャバシャバとスープ感のあるカレーに旨味がしっかり広がって最高!これを水筒に入れて持ち歩きたい……。しらすがスプーンにたくさんのってくれるのもいいですね。

レモンライスと一緒にいただくと、一気に酸味が広がって違う印象に。この酸味があさりの出汁と相性バツグンで、出汁のおいしさをさらに感じることができるのです。

カレーにとって、ライスは相棒。もちろんそのままの姿でも良いんだけど、白だからこそ、カレーに合わせていろんな色に変化していけるのだと思います。おうちカレーならではの、いろいろ試せる面白さも。

この連載でカレー愛を語っているうちに、さらにカレーの面白さに気付けて、回を重ねるごとに愛が深まりました。もともと浸かっていたカレー沼に、さらにどっぷりと。

市販のルゥで作るカレーもいいけれど、スパイスを組み合わせてイチから作るのも意外に簡単で、可能性も無限大。みなさんの日常にもカレーのヒントはたくさんあるので、いろいろ試して作り上げる作業は、どんなDIYよりも楽しいかもしれませんよ。

この連載を読んで、少しでもカレー沼にハマってくれる方が増えたら嬉しいです。まだまだ紹介しきれないカレーの魅力をまた綴れることを願って。それでは、またいつかお会いしましょう。