関東は「距離感」、関西は「親近感」重視? デパートの館内アナウンスにも地域差があった
[かんさい情報ネットten.―読売テレビ]2021年3月23日放送の「アナタの味方!お役に立ちます!」のコーナーでは、関東と関西の商業施設の館内アナウンスの違いについて調査していました。
なれなれしいと感じてしまう?
商業施設などの館内アナウンスで「本日はご来店ありがとうございます」という言葉をよく耳にしますよね。でも、実は関西では、「本日も」となっていることが多いそうです。
番組に調査を依頼した関東出身奈良県在住の男性は「ビックリ。いつも行ってないお店でも『本日も』じゃないですか。もう、違和感」と話します。
依頼者がよく行くという商業施設「ミ・ナーラ」(奈良市)を一緒に訪れ、館内アナウンスを聞いてみると「本日も」でした。
館長の橋本圭介さんによると「生の声でのアナウンスは『本日も』で、定時に放送する録音されているものは『本日は』になっています」とのこと。何か理由があるのでしょうか?
「大阪の商売人のノリです」
と館長。いつも来ていただいて「毎度おおきに」と、地元の皆さんに感謝を込める意味で数年前に変更したそうです。
大阪を代表する百貨店も調査
「阪急うめだ本店」のアナウンスについて、広報担当者に聞くと
「以前は『本日は』を使っていましたが、百貨店はリピーターのお客様が多く、例えばレストランで食事をされたあと食料品売り場に行かれて『本日は』となると『私はすでに阪急に来て買い物してるわよ』という方もいらっしゃるので」
とのこと。
お客様から怒られた意見も参考にして5〜6年前に「本日も」に変更。これが「関西」ということでしょうか。
「大丸梅田店」では「大阪駅直結でリピーターの方と遠方から来られるお客様、両方いらっしゃるので、『今いらっしゃってるお客様に』お伝えしています」と「は」と「も」の弱点を克服した「本日の」を採用。
さらに「阪神梅田本店」は「阪神梅田本店にお越しいただき...」と「本日」を付けないスタイルでした。
好感度アップの研修などを行う印象エキスパートの柳沼佐千子さんによると、「関東は『距離感』を大事にしたおもてなしの表現。関西は『親近感』を大事にするおもてなしの表現。どちらもおもてなしの表現にかわりはありません」とのことでした。
何気なく耳にしていた館内アナウンスですが、意識して聞いてみると面白いかもしれませんね。
(ライター:まみ)