オーウェン(左端)のほかタレント揃いだったイングランド代表の黄金時代はなぜ大舞台で成功できなかったのか。(C) Getty Images

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 最高級の選手がそろっても、必ずしも勝利を収められるとは限らない。それがスポーツだ。

 元イングランド代表のマイケル・オーウェンが、「黄金世代」と呼ばれたかつての同代表を振り返り、スベン・ゴラン・エリクソン監督時代のフォーメーションに悔いがあると明かした。

 この快足ストライカーのほかにもウェイン・ルーニーやジョン・テリーなど名選手がそろい、特に中盤にはデイビッド・ベッカム、ポール・スコールズ、フランク・ランパード、スティーブン・ジェラードなどを擁した“スリーライオンズ”(イングランド代表の愛称)だが、主要大会では優勝候補に挙げられながらもベスト8止まりだった。

 オーウェンは英『talkSPORT』で「理由は分からないけど、自分はずっとイングランド代表は3バックのほうが合うと思っていた」と明かしている。

「黄金世代でひとつ不満だったことを挙げるなら、違うフォーメーションでプレーすべきだったということだ。われわれはセントラルハーフがいつも充実していた。ずっとだ。優れたウイングはあまりなかった。ジェラード、スコールズ、ランパードがいて、強みだったはずの中盤が弱点となり、どの試合でも劣勢だった」

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 元ワンダーボーイは「素晴らしいチームだったが、ロングボールを蹴るチームになってしまった」と続けた。

「われわれには素晴らしい、最高のチームがあった。でも、システムがわれわれを殺したと思う」

 2018年のロシア・ワールドカップ(W杯)でベスト4まで勝ち進んだガレス・サウスゲイト監督率いる現在の代表には期待を寄せているようだ。

「ほかのチームと比較すると、われわれには素晴らしい選手たちがいると思う」と語っている

「正直、前回のワールドカップは出来すぎだったと思う。でも、今回はこのチームにとてもソリッドなチャンスがあると思う。優れた選手たちがみんな、どんどん良くなっているのが最高だね」

 延期となったEURO2020で、スリーライオンズは母国開催だった1966年W杯以来となる主要大会での栄光をつかむことができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部