足利市の両崖山一帯であった大規模な山火事で、周辺のハイキングコースの入山禁止措置が17日に解除され、朝早くから大勢のハイカーらが訪れました。

両崖山一帯をおよそ106ヘクタール焼いた山火事が、発生23日目の今月15日に鎮火したことから、市は安全確認を実施したうえで17日、入山禁止の措置を解除しました。

周辺には毎日訪れていた人がいるほど人気のハイキングコースがあり、4カ所あるコースの入り口では市の職員がチラシなどを配って火の取り扱いに注意するよう呼びかけました。

火災が発生した先月21日以降、入ることができなかった火元とみられる両崖山の頂上付近まで記者が歩いてみました。

織姫公園からはおよそ3キロ、40分ほどで頂上にたどり着くことができますが、途中から焼けた斜面が点在して目に入るようになりました。

火の粉が強風などで飛び、燃え広がったことが分かります。

焦げたにおいは、まだ残っています。

頂上の直前にある街並みを一望できる休憩所は跡形もありません。

頂上には全焼した無人の御岳神社があります。

社殿の台座だけが残る無残な姿に変わっていました。

山火事の発生直後、通報者が見た煙が上がっていた場所は、ここから西に200メートルほど行った穴場の休憩所付近でした。

道の両側が黒焦げになり、特に火の勢いが激しかったとみられますが、木製のベンチは残ったままでした。

火元や出火原因はまだ分かっていませんが、市の対応強化と訪れる人のマナーの順守が求められます。