やってもやっても終わらない、毎日続く掃除や洗濯家事。暮らしの快適を保つのは本当にひと苦労です。そこでESSEが提案するのは、「かんばりすぎず、無理せず実現できる家族にとっての心地よい暮らし」。完璧を目指そうとして挫折してしまう前に、ほどよくハードルを下げてみませんか?
今回は、「ESSE暮らしグランプリ2020」で見事、特別賞を受賞したくまみさんの、ゆる家事のコツを紹介します。

ゆる家事で気持ちに余裕のある毎日に



仕事に育児に家事に…。時間に追われる毎日に、イライラしたり限界を感じていたというくまみさん。なんとかしたいと考えた結果、家事をワンパターン化したり、ほどよく暮らしが回るゆる家事にスイッチ。
「気持ちに余裕ができて、自分の時間ももてるようになりました」
その具体的なアイデアを紹介します。

●ものを置きすぎず、掃除しやすいリビングに




毎日の床掃除はきっちりと

ゆる家事を実践するくまみさんですが、“これだけは”と続けているのが、1日の終わりの床掃除。
「リビングに極力ものを置いたり飾ったりしないようにして、すぐ掃除に取りかかれるようにしています。毎日の床掃除のおかげで、家族全員床にものを置かない習慣も身につきました」

唯一壁には大きなファブリックボードを飾って部屋の主役に。このボードが際立つスッキリした部屋を保ちたい、というモチベーションにもなっているそう。

●バスタオルはたたまない




乾燥機にかけたバスタオルは、たたまずにそのまま洗面所の引き出しにポイッ。
「見えているところはきれいにしたいけれど、見えないところはがんばりすぎず“ゆる家事”で。夫はタオルを“たたみたい派”なので、夫が乾燥機から出したときはきちんとたたんで収納されていますが、お互い口出しはしません(笑)」


洗濯乾燥が終わったパジャマはクローゼットには収納せず、脱衣所の洗濯機の上が定位置。入浴後すぐに着るパジャマもきっちりたたまなくてOK。

●半透明ケースでラベリングは不要




ラベリングの手間を省くために、収納用ケースは半透明のものを採用。中身が透けて見えるので、ものを取り出すときも手まどりません。
「わが家の収納ルールはただひとつ。『出しっぱなしにしない』のみ。家族それぞれに割り当てた引き出しがあって、その中はあくまでも自分で管理。長男も自分のものは自分で整理してくれます」

●ちょこちょこ掃除と8割掃除がマイルール




忙しい平日はなかなか一気に掃除ができず、イライラしてしまったこともあったそう。そこで、隙間時間の“ちょこちょこ掃除”にやり方を変えることに。
「汚れに気づいたタイミングで掃除をしています。面倒と思うと長続きしないので、完璧を目指さず、8割くらいきれいになればいいと思うようにしています」


外出前や寝る前は、出したものをカゴなどに放り込んでいったんリセット。簡単にできるので、長男も自ら片づけるように。


カゴやボックスを置いて片づけがしやすいようにしておくのもコツ。

家じゅうを完璧にピカピカにしなくても、引き出しの中が多少ごちゃついていてもOK! 家事のイライラがなくなると、気持ちにも時間にもゆとりが生まれます。そんな心地よい暮らしづくりを、ぜひ実現させてください。

<撮影/山田耕司 取材・文/ESSE編集部>

●教えてくれた人
【くまみさん】



夫(37歳)、長男(6歳)、二男(1歳)の4人家族。自宅は4LDKの戸建て。フリーの管理栄養士として働きながら、掃除や収納などについての記事を、ブログ「くまみいろ
」で配信している