“アンチ・オオサコ”の強烈なバッシングを受けながらも――大迫勇也は、どん底から這い上がろうとしている【現地発】
そんなことを考えたのはブレーメンの大迫勇也の置かれている状況が、かなり極端なものになっているからだ。
今シーズンは試合に出ても出ていなくても、SNSではブレーメンのファンから批判のコメントが集中している。監督のフロリアン・コーフェルトが「ユウヤひとりに責任を押し付けるのはアンフェアだ」とコメントしたほか、チームマネージャーのフランク・バウマンやチームメイトもファンにアピールを繰り返していた。
それでも、最も多くの批判が大迫へ集まってしまうのはなぜだろうか?
攻撃陣が批判を受けるのも致し方ないと思わざるを得ないほど、ブレーメンは得点力に問題を抱えている。前半戦を終えての19得点は下から数えて5番目。昨シーズンはどのように点を取るかのイメージが少なからずあったが、今はあまりない。
守備は確かに良くなっていて、あっさりと失点される試合は減っている。だが、相手陣内でボールを保持し、ペナルティエリア内へ運ぶことができず、識者に「アンチサッカー」と揶揄されることもある。大迫ばかりが批判されているが、結局、誰が出てもそう大きく変わらないのが現状だ。
ただ、ファン心理として考えると、「だからしょうがない」ではなく、「だからこそ踏ん張ってほしい」、「そこでなんとかしてくれるのがあこがれのプロ選手ではないか」という気持ちになるのだろう。まして大迫の立ち位置は、ただの一選手としてのものではない。昨シーズンまでのエースFWマックス・クルゼの後継者として監督から白羽の矢を立てられ、ファンの大きな期待を受けていた選手だ。
そのため、どうしても「苦しい時こそ助けてくれるのがエースではないのか。クルゼは助けてくれた」、「もっと状況が苦しいクラブでプレーしている選手でも、チームを救うプレーを見せている」と比較される。
相手に囲まれてもボールを収める。ファウルを奪い取る。強引にシュートまで持ち込む。相手の裏をとったパスを通す。CKを獲得する。大迫に、こうした違いを生み出すプレーが求められているというのは間違いなくある。厳しい声は、期待の裏返しといえなくもない。

