大勢の人が街に繰り出して雪合戦(画像は『Enrique Tena 2021年1月10日付Twitter「#Filomena HILO」』のスクリーンショット)

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今月8日から10日にかけて、スペインは50年ぶりの大雪に見舞われた。一部の地域では50センチの積雪を記録し、首都マドリードでも20〜30センチの雪が積もった。滅多に見ない雪に覆われた街をスキーで移動したり、大規模な雪合戦が勃発するなど人々は大興奮で、警察が出動する事態も発生した。『Euro Weekly News』などが伝えている。

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通常マドリードの冬は厳しいものではなく、降雪自体が珍しい。今年は50年ぶりの大雪で石像や車の上には分厚く雪が積もり、一面真っ白な雪景色と化した。スペイン国立気象庁(State Meteorological Agency)によると「1971年以来の大雪」だという。

人々はレアな雪景色に大興奮で、街にはソリを楽しむ子ども達の姿やスキー板、スノーボードを用いて街中を移動する大人の姿も多数見られた。

さらに各地で大規模な雪合戦が発生し、SNSにはその様子収めた動画が多数投稿された。フリーランスリポーターのエンリケ・テナさん(Enrique Tena)が投稿した動画には、エンリケさんが雪合戦の様子をリポートする姿が映っており、その後ろでは子どもから大人まで大勢の人が雪玉を投げ合っている。エンリケさんのリポートには目もくれず、カメラの目の前で全力投球する人の姿も捉えられていた。

その後、エンリケさんは夜に行われた雪合戦の動画も投稿しており、週末だったこともあって夜になっても雪合戦が各所で繰り広げられていたようである。

マドリードの中心部にあるカジャオ広場やグランビア通りには約70人もの人が雪を投げ合っており、この密になった状況を懸念した警察が出動し、雪合戦を制止する事態にまで発展した。

今回の大雪の影響で650以上の道路が通行止めとなり、1,000台以上の車が立ち往生した。また雪に埋まってしまったり低体温症を発症するなどして、少なくとも4名が死亡したという。

マドリードのホセ・ルイス・マルティネス・アルメイダ市長(José Luis Martínez Almeida)は、雪で羽目を外して騒ぐ人々に対し「この“雪の津波”はゲームではなく、前例のない大変危険なものです」と今回の大雪の深刻さを市民に訴えていた。

画像は『Enrique Tena 2021年1月10日付Twitter「#Filomena HILO」「3) se nos ha ido de las manos ?」』『CNN International 2021年1月10日付「Spain paralyzed by snowstorm, sends out vaccine, food convoys」』『The Irish Sun 2021年1月10日付「SNOW HORROR Spain snowstorm - Four dead after Madrid is buried in 50cm snow as Storm Filomena leaves 1,000 cars trapped」(Credit: EPA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)