XFN-ASIAによると、10日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月物は、エネルギー省が朝方発表した先週の米石油在庫統計が前週比30万バレル増と市場予想を下回ったほか、ナイジェリアでの武装組織による石油施設襲撃が再び活発化していることで供給懸念も高まり、前日比1.44ドル高の1バレル=72.13ドルに続伸し、1週間ぶりの高値で引けた。また、米ブッシュ大統領がイランに対する核開発停止要求を重ねて行うなか、イランへの地政学的リスクも懸念されていた。

  石油在庫統計は、市場予想を下回る増加幅だったが、前年比では4.9%増と19998年5月29日の週以来の高水準にある。ガソリン在庫は2週連続で増加したが、前年比の水準は3.8%下回っている。

  ガソリン先物の6月物は、夏のドライブシーズン入り前の供給量が昨年を下回るとの観測から、同12.28セント高の1ガロン=2.1694ドルに続伸した。暖房油は同6.96セント高の1ガロン=2.0647ドルに反発した。天然ガスは、同31.9セント高の100万Btu=6.90ドルに反発した。 【了】