肉も魚も驚くほどしっとりジューシーに!魔法の調理法「塩糖水漬け」が気になる!

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いつもの肉や魚がしっとりふっくら、見違えるほどおいしくなると話題の調理法「塩糖水漬け」。レシピ本も発売されるなどおうちで塩糖水を活用されている方が増えています。そこで今回は日々のごはん作りにお役立ちの塩糖水漬けについてご紹介。初めての方にもすでにご存じの方にもおすすめな塩糖水漬けのおいしいアレンジがいっぱいです。

話題の「塩糖水漬け」とは?


NHKの『あさイチ』で紹介され、レシピ本も発売されるなど最近話題になっている「塩糖水」塩と砂糖と水を混ぜたものに肉や魚などを漬けるだけで、驚くほどおいしくなってうれしいことがいっぱいとのことで筆者も興味津々。

もっと詳しく知りたい! ということで、2020年9月に発売された上田淳子さんの著書『おいしくなって保存もきく! 塩糖水漬けレシピ』を参照させていただきながら、塩糖水についてご紹介します。


欧米では昔から活用されている魔法の調理法
欧米では昔から存在します。たとえばクリスマスに食べるターキーを漬ける「ブライン液」やハム作りでかたまり肉を漬ける「ソミュール液」も同じ考え方です。肉の中まで均一に味をつけ、しっとりやわらかく仕上げるために有効な手法。
出典:『おいしくなって保存もきく! 塩糖水漬けレシピ』上田淳子 著(世界文化社)2020

上田さんの著書によると、「欧米では昔から塩糖水を使った調理法があり、この考え方を日々のごはん作りに生かしてシンプルにしたものが塩糖水」とのこと。

<基本の塩糖水の作り方>
●材料(肉や魚200〜300gに対して)

・水……100ml
・塩……小さじ2/3
・砂糖……小さじ1と1/2

これらの材料をポリ袋に入れてよく混ぜるだけで塩糖水のできあがり。あとはこのポリ袋に肉や魚を入れて漬けておくだけで下ごしらえはOKです。


・加熱でパサつきがちな肉や魚がしっとり仕上がる!
・肉は4〜5日、魚は2〜3日。新鮮さをキープ!
・魚の気になる臭みが取れる!
・冷めてもやわらかいので、お弁当にも向く!
・いい感じに中まで味がしみる!
出典:『おいしくなって保存もきく! 塩糖水漬けレシピ』上田淳子 著(世界文化社)2020


塩と砂糖と水を混ぜて漬けるだけで、手軽においしいが叶って保存もできるってうれしすぎますよね! 絶品手作りハムや自家製ツナなど作ってみたいレシピがいっぱいで、ページをめくるたびにわくわく。日々のごはん作りが楽しくなりそうです。


上田 淳子さん(@ju.cook)のInstagram

塩糖水漬けのおいしいアレンジ


おいしくていいこといっぱいの塩糖水漬け。初心者さんにもすでに活用されている方にもおすすめな、塩糖水漬けのおいしい楽しみ方をご紹介します。


チキンと野菜のサンドイッチ

出典:https://www.instagram.com

しっとりとした鶏むね肉を柚子皮入りなますやレタスなどの野菜、スイートチリソースとともに、雑穀パンでサンドして。

「普段は鶏むね肉が安くなっている時に多めに買って、塩糖水に漬け込んだりしています。完成品をたくさん作り置き、というのが自分に合わないので、いろいろとアレンジできるよう下拵えをして保存する方法として、塩糖水はとても便利だと思います」と@alliy_sandwitchさん。

漬込み時間が短くてもしっとり仕上がるのも、塩糖水の魅力です。


チキンフォー風 にゅうめん

出典:https://www.instagram.com

@utsuwa_chigiriさんのお昼ごはんは、パクチーやもやしなどをたっぷりのせたチキンフォー風のにゅうめん。

鶏むね肉を使った塩糖水漬けの材料はこちら。『暮しの手帖No.98』に掲載されていたものにアレンジして作られたそうです。

・塩……小さじ1弱
・きび砂糖……大さじ1/2
・水……100ml
・酢……小さじ1
・鶏むね肉……1枚

「お酢は元々のレシピにはなかったのですが、入れることで鶏肉の独特のモワッとした匂いを消してくれるので加えていて、少量なのでお酢の味は肉には残りません。調味料を全て水に溶かし皮を剥いだ鶏むね肉を漬けて、チルド室で1〜3日ほど保存できます」とのこと。

塩糖水に酢を少しだけプラスしてよりおいしく、参考にしたいですね。


チキンソテー

出典:https://www.instagram.com

塩糖水漬けした鶏むね肉をソテーして、筍のグリルとカブのクミングリルを添えて。

「この塩糖水漬け、肉に味もつくし、日持ちもするし、何より胸肉なのにふっくら焼けて、パサつきなし!ただ焼くだけで、こんなに美味しいなんて。感動!!」と@au2mnrainさん。

おいしそうな焦げ目がたまらないこちらの一皿も、『暮しの手帖No.98』を参考にしながら作られたそうです。


カオマンガイ

出典:https://www.instagram.com
生姜千切りとネギの青いとこと少し鶏ガラスープの素を入れて普段通りの水を入れ鶏肉のっけて炊く

タレ
ネギみじん切り
生姜すりおろし
醤油、だし醤油
オイスターソース
砂糖
味噌
レモン汁

ごま油
ナンプラー
これらを混ぜる。
分量は混ぜながら好みの味に
出典:Instagram @shiaro_meshi

塩糖水漬けした鶏肉、米、生姜などを炊飯器で入れてスイッチオン。

「感動的なおいしさでした! 炊飯器に入れるだけでこんなにおいしいとは。鶏のむね肉やささみがやわやわになりますよ〜。簡単だし、おいしいし、洗い物少ないし最高!」と@shiaro_meshiさん。

ふっくらジューシーな鶏肉に、刻みネギと生姜が香るタレをかけて。炊飯器で感動的なおいしさのカオマンガイが作れるって、うれしいかも!


あまから黒胡椒ダレの手羽先と白ねぎ焼き

出典:https://www.instagram.com

あまりにおいしそうで思わず手が伸びてしまいそうな、あまから黒胡椒ダレの手羽先と白ねぎ焼き。@mitch___fesさんに、塩糖水漬けの魅力について教えていただきました。

「2つ明らか違う点があって、1つ目は調味料の味のノリ方が断然良くなることです。味のベースとして塩を浸透させるので醤油や味噌で調理した時に、“おいしいけど、なんか味がキマらないな……点数でいうと、75点くらい”という料理がほとんどなくなりました。インスタでも、自信を持って紹介できる料理ばかりです。

2つ目、これが一番助かっているのですが、肉や魚の身質がかなりふっくらして、パサつきがなくなります。特に塩糖水で漬け込んだ鶏むね肉やささみを塩焼きにした時は、焼き鳥屋さんのようなふっくら感、ジューシーさが残ります」


この調理方法を知ってから、肉類、特に鶏肉はほぼ毎回塩糖水漬けにしているとのこと。ふっくらジューシーな@mitch___fesさんの居酒屋おつまみ、ビールがすすむこと間違いなしです。


豚ヒレ肉のソテーをたっぷりの野菜とともに

出典:https://www.instagram.com

塩糖水に漬けてフライパンで焼いた豚ヒレ肉に、彩り豊かな野菜をたっぷり添えて。

「2cmくらいの厚さにカットした豚ヒレ肉を塩糖水に漬け込みました。あとはレタス、アボカド、サツマイモ、アイスプランツ、スライスオニオン、筍、ラディッシュの上にのっけ盛り。すごく美味しい!豚肉がベツモノになってました。おススメです」と@webmadamfitさん。

アボカドと一緒に野菜を口に頬張るとまろやかでおいしいとのこと。オリーブオイルは使わずにサラダソルトのみでいただく、ヘルシーなワンプレート朝ごはんです。


焼きハム

出典:https://www.instagram.com
本のレシピ通り
#塩糖水 に2日漬けておき
表面を焼き付けたら
あとはお気に入りの無水鍋で
保温調理してみたよ。
もう少しピンクに仕上げたかったけど…
それでも柔らかくてビックリ‼️
出典:Instagram @ayako.ao.5

ふっくらやわらかな食感を味わえる、@ayako.ao.5さんの焼きハム。こちらは最初にご紹介した、上田淳子さんの著書に掲載されているレシピで作られたそう。

「豚もものかたまり肉は、調理方法によっては固くなってしまう食材なのですが、塩糖水漬けすることによって中までふっくらとした食感に仕上がります。ほんのりピンクに仕上がる自家製ハムで簡単でオススメです!」とのこと。

シンプルだからこそ食材本来のおいしさが楽しめる無添加のハム、作ってみたいな。


たらのレモンクリーム煮

出典:https://www.instagram.com
#上田淳子 先生の塩糖水漬けレシピにはその活用法や使えるレシピがたくさん!
私は鶏胸肉にしか使ったことなかったけど、今回のたらに使ってみたら、すごいしっとり柔らかジューシー
出典:Instagram @yaya__yu__

冬が旬のたらを使ったレモンクリーム煮も、焼きハムと同じく上田淳子さんの著書に掲載されているレシピで作られたとのこと。

「たらってお鍋以外ではあんまり実は買わないお魚だったんですが、すごい美味しかったので、今後はいろいろ試してみたいと思います」と@yaya__yu__さん。

レモンのさわやかな香りがおいしさを引き立てるクリーム煮。ほっこりあったか、寒い季節にぴったりのメニューです。


鶏肉とあさり、わかめの生姜蒸し

出典:https://www.instagram.com

素材ひとつひとつの旨みや味わいがぎゅっと詰まった、鶏肉とあさり、わかめの生姜蒸しも先ほどご紹介した@yaya__yu__さんのお料理。

本当に素材が美味しくなるので上田淳子さんのレシピを繰り返し作っていらっしゃるとのことで、塩糖水漬けの魅力について教えていただきました。


「やはり1番は油分の少ない食材(鶏の胸肉やささみ、鱈や鯛などの魚類)が、火入れした際に柔らかくしっとりと仕上がるところだと思います。

2つ目は食材が長持ちすること。私はフルタイムで働いているので買い出しに行く日にちも限られています。そういった中で1日でも長く食材を持たせることができる下拵えの方法は貴重ですし、フードロスもなくなってより良いと思います。

3つ目は塩糖水によって下味がついているので、調味料が少なくても美味しく仕上がり、食材そのものの味を楽しめること。我が家には子どももおりますので、あまり濃い味付けにしたくないというところもあり、この点でも大変助かっています」


塩糖水に付けておいた鶏むね肉を削ぎ切りにして、わかめ、しめじ、あさりの上にのせ、生姜の千切りを散らし、酒と水を振りかけて蒸すだけでできあがり! いつもの食材を塩糖水に漬けるだけで簡単においしいが叶うって、本当にうれしいですよね。


塩糖水漬けで、おうちごはんを手軽においしく!


シンプルだからこそ際立つおいしさを手軽に楽しめるのも、塩糖水漬けレシピの魅力。保存もできるので、何かと忙しい年末年始にもおすすめです。

今回ご紹介したアレンジを参考にしながら、ぜひトライしてみてください。