リバプール移籍後初ゴールという結果を出した南野(右)をクロップ(左)が褒めちぎった。 (C) Getty Images

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 南野拓実の移籍後初のゴールに、リバプールユルゲン・クロップ監督も喜んでいる。

 8月29日、コミュニティーシールドでリバプールはPK戦の末にアーセナルに敗れた。英衛星放送『Sky Sports』によると、試合後のインタビューでクロップは、まずPKを失敗した20歳のリアン・ブリュースターを「サッカーにおいて敗北に向き合うのはつねに大切な教訓だ。これが彼を傷つけることはない」と擁護した。

「そういう風にはさせないし、もしも、責めるべき人がいるとしたら、それは決めた私だよ。私が彼を望んだんだ。元々自信にあふれる選手だし、フィニッシャーだからね。普段の彼は本当にうまいんだ」

 2020-21シーズン最初のタイトル獲得のチャンスを逸したプレミアリーグ王者だが、南野拓実が途中出場から同点に追いつくゴールを決めたのは朗報だ。

 クラブにとって初めての日本人得点者となった南野についてクロップは、「彼にとっても、我々にとっても、大きかったね。それは加入してから彼に唯一足りなかったことだからだ。彼は得点できていなかった。だが、何度も近づいていたんだ」と話している。
「彼の調子が良いのは明らかだ。出場したときに、みんな分かっただろうと思う。ゴールはプレシーズンで良いパフォーマンスだった当然のステップさ。彼のことは非常にうれしい」

 望んでいた結果ではなかったものの、「部分的には満足だった。肉体的・技術的な観点から自分たちがどういう状況かは分かっている」と口にしたドイツ人指揮官は、「アーセナルは5-4-1で、低い位置でブロックをつくる相手には、フレッシュな脚力が必要だ。これから2週間で新シーズンの準備をする」とプレミアリーグの開幕戦に向けて意気込んだ。

「アーセナルは本当にチャンスをつくらなかった。我々はボールを奪い返すのにハードワークしなければならなかった。2、3回のビッグチャンスがあったが、それを決められなかったのがこの結果の理由だ」

 新シーズンのクロップ・リバプールは、どのような戦いを見せてくれるのか。現地時間9月12日に開催されるリーズ・ユナイテッド戦では、南野の活躍を含めて注目したい。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部