メッシ(左)の獲得についてコンテ監督(右)が言及した。(C)Getty Images

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「リオネル・メッシの父親が、ミラノに新居を構えるようだ。それも、インテルのオフィス近くに」

 この情報が出回って以降、一部のイタリア・メディアは、インテルがバルセロナからメッシを獲得する可能性について報じている。

 インテルのメッシに対する関心は、マッシモ・モラッティ元会長時代から何度も噂になってきた。また、最近ではメッシが以前から現クラブ首脳陣に不満を抱いているとされ、2021年で満了するバルセロナとの契約を更新しない可能性も取り沙汰されている。

 インテルのライバルであるユベントスは、2018年夏にレアル・マドリーからクリスチアーノ・ロナウドを獲得した。以降、ユーベは国際的ブランド力を高めたと言われ、『Gazzetta dello Sport』紙は、同クラブのインスタグラムのフォロワー数が飛躍的に伸びたと伝えている。

 蘇寧という資本力のあるオーナーを持ち、国内での復権と国際的な地位向上を目指すインテルが、ユーベのC・ロナウドに対抗するようにバルサの10番を獲得するかもしれない――一部の地元メディアはそんな“絵”を描いているようだ。
 
 だが、インテルのジュゼッペ・マロッタCEOは7月25日、セリエA第36節ジェノア戦の試合前、イタリア衛星放送『Sky Sport』で「われわれが話しているのは空想のサッカーだ」と、メッシ獲得を否定した。

「まったくわれわれの目標ではない。彼はバルセロナでの活動を続けることに集中していると思う」

 さらに、アントニオ・コンテ監督も試合後の会見で「空想だよ。多くの理由から、インテルの状況と異なる」と、マロッタCEOに続いている。

「メッシが欲しくないなんていうクレイジーな人は、世界のどこにも存在しないと思う。だが、本当に彼はウチから、ウチでわれわれが築こうとしていることから遠い。われわれに必要なのは、堅実な土台だ。メッシのインテル移籍が噂されるのは初めてじゃない。全員が何度も否定してきた」

 C・ロナウドとメッシがセリエAで再び対決――そんなシナリオは、夢物語ということだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部