画期的技術だが高齢者には厳しい? 日産のワンペダルドライブを「使わない」人がいる理由
慣れれば完全停止までアクセルペダルのみでできる
日産のモーター駆動車であるノートe-POWERやセレナe-POWER、そして電気自動車である2代目リーフには、ブレーキペダルを踏まなくてもアクセルペダルの操作だけで速度をコントロールすることができる「ワンペダル」(リーフはe-Pedal)機能が備わっている。
このワンペダルドライブとは、アクセルを踏むと加速するというのは従来のクルマと同じだが、アクセルペダルを戻すと、ペダルの戻す量に応じて減速力が発生するというもの。つまり、少しだけアクセルペダルを戻すと軽いブレーキが、一気にアクセルペダルを離すと強めのブレーキがかかるのだ。
もしこのアクセルペダルでの減速力では足りない場合は、ブレーキペダルを踏むことでより強い制動力を得ることができるようになる。
慣れれば完全停止までアクセルペダルひとつで可能となり(e-POWER系は停止保持機能はないが)、頻繫にアクセルペダルとブレーキペダルを行ったり来たりすることが減り、運転時の疲労軽減にもつながるものとなっている。
過去アクセルペダルをラフに扱っていた人には違和感
しかし、該当車種のオーナーのなかには、どうしてもこのワンペダルドライブに馴染めずにオフのまま走行している人が少なからず存在するというのだ。
そういったユーザーに話を聞いてみると、どうもアクセルペダルのコントロールがうまくいかず、ガクガクとした走りになってしまうという理由が返ってきた。
これは、過去のクルマでアクセルペダルをラフに扱っていたユーザーに多く、当時のクセがなかなか抜けないのが原因ようだ。また、年配のユーザーは関節の可動域が小さくなり、細かい操作が苦手になってくるという身体的な理由も見受けられた。
もちろん、ワンペダルを活用しなくても、モーター駆動ならではの力強くシームレスな走りは楽しめるが、現行のe-POWER系はフットブレーキによる減速では回生が得られないので、もし慣れの問題で活用していないのであればもったいないところなので、ぜひマスターできるように走り込んでみていただきたいところだ。