【ランキング】最悪のヴィランは?『ゲーム・オブ・スローンズ』極悪キャラクター

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陰謀、裏切り、憎悪が渦巻く『ゲーム・オブ・スローンズ』では、悪役キャラクターが数えきれないほど登場してきた。そんな中でも特に強烈な印象を残した極悪キャラクター10人を、独断と偏見でランクづけしたのでご紹介しよう。なお、今回の対象は人間に限定したため、夜の王〈ナイト・キング〉は外している。


10位:クラスター

法律が存在しない〈壁〉の向こうで、自分の子どもたちを蹂躙しまくった人でなし。血がつながった娘たちを妻として次々に子どもを産ませ、一方の息子たちはひそかにホワイトウォーカーに捧げて始末していた。また、本来協力関係にある冥夜の守人〈ナイツ・ウォッチ〉に対しても居丈高で、総帥のジオー・モーモントが殺される反逆劇が起きる元凶に。


9位:ユーロン・グレイジョイ

タイウィン・ラニスターの艦隊を倒したこともある強者だが、略奪、暴行、殺人が日常の野蛮人。鉄諸島の王の座を狙って領主である兄ベイロンを殺したのち、その子どもであるヤーラとシオンを片付けようとしたほか、デナーリスとサーセイを両天秤にかけて、サーセイに自軍を差し出す代わりに自分と結婚するよう迫るなど、終始、信条ではなく自分の利益のために行動。また、部下たちの舌を切り落とすなど、サイコパス的な面を持つ。


8位:グレガー・クレゲイン(マウンテン)

子どもの頃に兄弟げんかで弟のサンダーを火に押しつけて大火傷を負わせたように、生まれながらに短気で容赦のない極悪人。その剛力を買われてラニスター家に重用され、彼らの庇護のもとにターガリエン家の女性を襲い、全員を惨殺するなど、悪行の限りを尽くした。オベリン・マーテルとの決闘裁判で毒を仕込まれて死にかけるが、なんとか生還。それを機に正気を失うが、そもそも人間らしい温かみは皆無のキャラクターだった。


7位:ウォルダー・フレイ

"血の結婚式"の仕掛け人。エゴイストで妻をはじめとした一族に当たり散らし、年老いたが権力に対する欲は衰えることはない業突く張り。単身でコトを起こすほどの度胸はないため、タイウィン・ラニスターとひそかに手を結び、自分の娘を娶るという約束を破ったロブ・スタークを、母のキャトリンや身重の妻タリサ、部下も含めてだまし討ちし、皆殺しにした。その際、キャトリンに自分の妻を盾に取られるが、「もっと若い妻を迎えるから殺していい」と冷たく見捨ててもいる。


6位:オレナ・タイレル

あのタイウィン・ラニスターと肩を並べることができるほど奸計に長けていたのがオレナ・タイレル。所構わず戦を仕掛けるわけではなく、ここぞという時にだけ手を汚し、それを決して悟らせなかった。最後は兵力の違いでラニスター家に屈することになるが、それでも死に際にジョフリー殺害の真犯人は自分だということを打ち明けて敵にダメージを与えることを忘れないとは、敵(悪役)ながら天晴。


5位:タイウィン・ラニスター

悪賢く冷静沈着、政治や軍事の知識も豊富で、財力も権力もあり、陰から人を操るのが巧みな、シリーズを代表するヴィラン。とはいえ、本作で起きた大きな出来事の数々のうち、彼が裏で糸を引いていたのは"狂王"エイリス・ターガリエンに対する反乱(クーデター)、"血の結婚式"、ティリオンの裁判くらいと、その手腕を発揮する機会は少なかった。戦略家として卓越する一方で父親としては優秀とは言えず、特にティリオンに対して終始つらく当たったことが自らの破滅を招いた。余談だが、あれだけ抜け目のない人物だったにもかかわらず、捜していたアリア・スタークが自分のすぐ側にいることに気づかないところは意外に天然?


4位:サーセイ・ラニスター

双子の弟ジェイミーとの間に不義の子をもうけ、その秘密を知られそうになると様々な策略をめぐらせ、トラブルを巻き起こす。父タイウィンと違って基本的に行動が計画的でない分、交渉事では相手に思いつきで儲け話を持ちかけるか、逆に相手を脅す・始末する形で対処。時に寝首をかかれることもあるが、エラリア・サンドに対しても雀聖下〈ハイスパロー〉に対しても、当人はもちろん周りの人間も巻き込む形で倍返しするのがサーセイ流。ジョン・スノウからホワイトウォーカーの襲撃に備えて協力し合うべきと説かれても、敵の潰し合いを期待して協力せず。そんな彼女の暴走が、心優しかった息子トメンの自殺を招いた。もう一人の息子ジョフリーをちゃんと教育できなかった意味でも罪は重い。


3位:ピーター・ベイリッシュ(リトルフィンガー)

そもそもライサ・アリンを誘惑してそそのかし、彼女の夫である〈王の手〉ジョン・アリンを殺させたのが、息をするように嘘をつく卑劣漢のリトルフィンガー。それによって都へ出てくる羽目になったネッド・スタークを裏切って死に追いやり、サンサを散々振り回した挙句、悲惨な目に遭うのを承知の上でラムジーのもとへ送り込んだ。腕力はないが金とコネクションと甘言と陰謀をめぐらせて火種のないところに争いをもたらし、想い人であるキャトリンも含めてあらゆる人間を裏切り、無用となれば非情に始末した。


2位:ジョフリー・バラシオン

残忍でわがままな子どもが突然権力を得た時の最悪の例。それまでは叔父のティリオンに叱られても母親に言いつける、自分より地位が低い相手なら手下に復讐させるしか能がなかったが、父ロバートの死で最高権力者になってからはやりたい放題。手始めに、母サーセイの指示を無視してネッドの恩赦を取り消して公開処刑。婚約者のサンサに対しても、父親の生首を無理やり見せたり、彼女の兄弟との闘いに向かう自分の剣にキスさせたり、逆らう彼女を部下に殴らせたりと、精神的・肉体的に虐待。毒殺される直前まで暴虐無人に振る舞った。


1位:ラムジー・スノウ

シオン・グレイジョイやサンサへの仕打ちが示しているように、相手が最も苦しむ方法を編み出し、それを楽しみながら実行する根っからのサディスト。ジョフリーは何も分かっていない(教わっていない)子どもだったが、こちらは道理は分かった上でより計画的に悪行を重ねている分、さらにタチが悪い。自ら手を汚すこともいとわず、自分を落とし子として礼遇した父親のボルトンをも殺害。盲目的に従うミランダを擁するなど、悪のカリスマとして非道の限りを尽くした。

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『ゲーム・オブ・スローンズ』
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