整形を繰り返しポスターにも起用された30歳の女性(画像は『Oddity Central 2020年4月28日付「China’s Plastic Surgery Poster Girl Has Had Hundreds of Procedures Done Since She Was 14」(Photo: 吴晓辰Abby/Weibo)』のスクリーンショット)

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いったいどれだけ身体にメスを入れたら美の欲求を満たすことができるのだろうか。中国に住む30歳の女性は14歳から100回以上も美容整形を繰り返し、ついには中国美容整形外科の顔としてポスターに登場するまでになった。『Oddity Central』などが伝えた。

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中国・遼寧省瀋陽市で生まれた“ウー・シャオチェンさん(Wu Xiaochen、吴晓辰、30)”が最初に美容整形外科で施術を受けたのは、16年前のことだった。

モデルや女優を夢見ていたウーさんは、10代初めに自己免疫疾患との診断を受け、ステロイドホルモンの一つであるグルココルチコイド(糖質コルチコイド)を服用するようになった。しかしこれがきっかけで体重が増え、ウーさんは自分の太い脚を忌み嫌うようになった。そしてこれを見かねた母親が、ウーさんを美容整形クリニックに連れて行き、太腿の脂肪吸引を受けさせた。ウーさんがまだ14歳の時だった。

この母親の決断が、ウーさんのその後の人生を大きく変えた。細くなった自分の太腿を見たウーさんは、「手術で理想の美を手に入れることができるなら、自分が嫌いな箇所を全て直してしまおう」と一大決心をしたのだった。

ウーさんは、自身の整形についてこう語っている。

「まず手始めは顔だった。顔を細くし、輪郭を矯正したの。そして頬骨にシリコンを入れて頬を高くしたわ。最初の手術後により細くより可愛くなったことで、自分がまるでセレブのような注目を集めているのが手に取るようにわかったの。はじめは整形に抵抗があったけど、だんだん人がどう思おうが気にしなくなったわ。だって自分に自信がもてるようになったんだもの。こうして私は整形手術にはまっていったのよ。」

ウーさんは16歳になるまでに、鼻筋を通して鼻全体を高くし、豊胸インプラントを入れ、目を大きく見せるために二重瞼にして、顎のラインをV字にするための手術を受けた。これまでに鼻6回、目2回、唇3回、顔のライン3回、腹部や太腿から脂肪を吸引して顔に注入する脂肪移植は4〜5回行った。また年に1回は大掛かりな整形手術を受け、美しい肌をキープするために毎月ヒアルロン酸注射をする。メスを入れたり針を刺したりと、16年間で行った美容整形は100回を超え、費やしたお金は約6100万円(400万元)以上にもなった。

「私はいつでも完璧でいたい。だからどんな小さなことでも気になったら直さないと気が済まないの。」

そう語るウーさんだが全てがうまくいったわけではなく、手術後に傷口が数か月もふさがらず顔が変形したり、肌にトラブルが発生したこともあったようだ。しかしそのたびに問題を解決してくれる医師に出会って前に進み、美の追求を止めることはなかったという。

現在30歳のウーさんは、WeiboをはじめとするSNSでは“アビー(Abby)”として知られており、フォロワー数は数百万とも言われている。また北京の2軒の美容整形クリニックのオーナーでもあり、中国の有名ブランドの“顔”として活躍したこともある。ウーさんは中国のティーンの憧れであり、業界のスター的存在として美容整形外科のポスターにも登場しているのだ。

中国美容整形業界での名声を手にしたウーさんは「少女たちがより美しくなり、より良い生活を楽しんでいるのを見るのは本当に嬉しいの。私は少女たちの目標となるような存在でありたいし、そうなれるよう一生かけて頑張るつもりよ」と述べているが、成功の陰には失敗や犠牲、つらい経験があったのだろう。整形を考えている若い子たちにこんなメッセージを残している。

「整形に危険はつきものなの。だから私のように10代のうちから美容整形を始めるのはお勧めできないわ。整形で外見を美しく変えることはできても、人生を美しく変えることはできないということを知って欲しいの。」

画像は『Oddity Central 2020年4月28日付「China’s Plastic Surgery Poster Girl Has Had Hundreds of Procedures Done Since She Was 14」(Photo: 吴晓辰Abby/Weibo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)