中国メディアは、「日本の社畜文化の恐ろしさ」を紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 最近よく耳にするようになった「社畜」という言葉。会社のためには自己をかなり犠牲にするネガティブなイメージで、このため燃え尽き症候群(バーンアウト)や抑うつ状態になってしまう人も少なくない。中国メディアの今日頭条は30日、「日本の社畜文化の恐ろしさ」を紹介する記事を掲載した。
 
 記事はまず、「社畜」について、長時間残業や残業代の不払い、休日出勤、無意味な仕事をさせる、パワーハラスメントを受けるなど広い範囲の意味で使われていると紹介。なぜ日本には「社畜文化」が存在するのか、その理由について記事は分析した。

 その1つは、「上司に反抗しない」文化があると紹介。これは、学生時代に学校で教師や先輩には逆らってはいけないというルールが刷り込まれることに起因し、そのため会社に入っても上司には逆らおうとしないのだとした。そうなると、上司の理不尽な要求や叱責を黙って受け入れてしまうということのようだ。

 2つ目の理由には、「集団主義」があるという。個人よりも集団を優先させる文化のため、上から命じられた仕事をみんなで一団となってこなすのが当たり前になっているとした。そのうえ、日本には「他人に迷惑をかけない」文化もあるので、疲れていても集団を優先させて無理してしまうとした。 

 3つ目には、日本の会社の多くには「副業禁止」というルールがあると紹介。中国では副業は当たり前であり、違法性が疑われる「灰色収入」といわれるものも少なくない。記事は、そうなると収入源が1か所に限定されるため、会社依存が強くなり、社畜化すると分析している。

 日本では働き方改革関連法が施行され、時間外労働の上限時間を「平均80時間以下、月100時間以下」と定められた。この基準は、過労死ラインと言われているそうだ。中国でもいわゆるブラック企業は多く、「社畜」が増加し過労死などが社会問題化している。日本も改革の途上と言えるが、日本の例を参考に中国も労働環境の改善に努めるべきであると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)