熊本県人吉市の中心地である九日町商店街と五日町通りでは、2020年2月1日から3月21日にかけて各店舗でひな人形を展示している。

九日町にあるスーパー・イスミ本店も参加店の一つ。ここの飾りつけ方は少し特殊だ。


なぜここに(画像はビロくん@creamciderkun提供)

全部で10段以上に及ぶ立派な雛壇...と思いきや、人形が並んでいるのはエスカレーターだ。いったいなぜこんなところにいるのか。ツイッターに投稿にしたビロくん(@creamciderkun)さんによれば、エレベーターを上った先の2階は普通に営業しているという。

Jタウンネットは3月17日、イスミ本店の店長にその理由を聞いた。

使われていないエスカレーターを活用

イスミ本店の店長によれば、エスカレーターに並べたのはスタッフの提案。エスカレーターに並べるにあたり、家に眠っていたひな人形を商店街の婦人会に借りたため10段を超える大所帯になったという。

「きちんとした順番で並んではいないですが、婦人会のご年配の方が『遊ばせなさい』とおっしゃいましたのでそうしました。人形は飾らないより飾って遊ばせてあげた方がいいということで...エスカレーターに並べて遊ばせている状態です」

毎年ひな人形の展示は行っているが、エスカレーターに並べたのは今回が初めてだという。

そうして賑やかな雛壇となったわけだが、投稿にもあったように2階は普通に営業している。エスカレーターに並べてしまって大丈夫なのか。店長に聞いてみると、

「エスカレーターの需要が無くなってきたので、使っていない状態でした。隠してお客さんが入れない状態にしていましたが、それを生かせないかということで、今だけ使っています」

元々使われてなかったというエスカレーター。お客さんは階段で行き来しているそうだ。

店長は来年のひな祭りについて、「できれば同じようにしたいなと思います」と話している。