JR西日本が発行するICカード・ICOCAのマスコットキャラクター「イコちゃん」。青いカモノハシという設定だが、そのイコちゃんが自動改札機で「禁固刑」に処されているように見えるとのツイートが話題になっている。

その様子がこちらだ。


イコちゃん...!(画像は谷間やんぬ@servent_nm7さん提供、びわ湖浜大津駅で撮影)

なんでそんなところに入れられてしまったのか...。イコちゃんは自動改札機の下部に入れられ、透明な壁越しにこちらを見ている。改札機だけに、気づかずにスッと通り過ぎてしまう人もいることだろう。

イコちゃんの様子を投稿したのはツイッターユーザーの谷間やんぬ(@servent_nm7)さん。谷間さんは2020年2月29日に、

「京阪の日本信号製IC専用改札機には何故か最下部でイコちゃん(ICOCAのキャラクター)が禁固刑に処されていることが多い」

と投稿。改札機に閉じ込められたイコちゃんの姿を複数枚アップした。

衝撃的なイコちゃんの姿に対し、ツイッターでは、

「なんか悪いことでもしたんかww」
「通る度に『助けて...』とか『出して...』とか表示されて欲しい」
「子供目線でそういう置かれ方してるのかなぁ?と思ったりします」

といった声が寄せられている。

理由は「IC カードの利用促進」

いったいなぜイコちゃんは改札機に閉じ込められてしまったのか。Jタウンネットは3月3日、京阪電鉄の広報担当に詳しい話を聞いた。

広報担当によれば、京阪電車では2010 年5月に ICOCA 定期券を導入。イコちゃんはそのころから改札機に入っているようで、

「交通系 IC カードの利用促進キャンペーンとして、京橋などのIC専用自動改札機に『イコちゃん』のぬいぐるみを入れました」

と話している。

そしてイコちゃんが入れるのはIC 専用機のみ。磁気券と IC カードに対応した改札機には双方の検証機器が収納されているが、IC 専用機は磁気券の検証機器を入れる必要がない。そこで空いたスペースに入っているということだ。

しかし全ての改札機の下部が透明になっているとは限らない。広報担当者によれば、現在イコちゃんが入った改札機が設置されているのは、「京阪山科駅」と「びわ湖浜大津駅」の2駅。投稿主の谷間さんは京橋駅で撮った写真もアップしているが、こちらはすでにいなくなってしまったようだ。


京橋駅にはもういない(画像は谷間やんぬ@servent_nm7さん提供、京橋駅で撮影)

今後もイコちゃん入りの改札機を導入する予定はあるのだろうか。担当者に聞いてみると、

「当社の改札機は、お客さまの利便性を考慮して設置しています。スケルトンに限らず、IC 専用機の設置はお客さまの利用する乗車券種の動向を考慮して検討していきますので、今後の増減は不明です」

とのこと。

ツイッターでは改札機に入ったイコちゃんの投稿が複数見られる。ちょっとかわいそうと思う反面、これからも改札機の中でひっそり生き続けてほしい...そう思わずにはいられない。