全国各地の中小店舗や商店街を応援し、その魅力を発掘・発信するプロジェクト「SHOP LOCAL(ショップローカル)」の記者発表会が2019年9月7日、東京・品川区の戸越銀座で行われた。

ショップローカルはクレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス・インターナショナル(以下、アメックス)とジェーシービー(JCB)が連携して行っているもの。3年目を迎えた今回の施策には、全国約1万4500店の加盟店が参加している。

さらに今年は、関東有数の長さを誇り、観光スポットとしても有名な戸越銀座商店街ともタッグ。アメックスとJCBの協力のもと、商店街のキャッシュレス化を推進していく予定だという。


発表会には小池百合子東京都知事(写真中央)も出席した

地域活性化に必要なものとは

ショップローカルでは9月3日から10月31日まで、全国の参加加盟店でアメックスとJCBのカード、電子決済サービス「QUICPay」のいずれかで税込み1000円以上買い物をした客に特典を提供する。

たとえば、各店舗20人にオリジナルトートバックの配布や、最大9000円相当の日本の名産品を選べるカタログギフトが2000人に当たる抽選カードの配布(各店舗100人)などだ。

なぜ、こうした取り組みを続けているのか。

アメックス日本社長・清原正治氏は発表会で、地元の店を盛り上げていくには「新たな需要の創出」が必要であるとして、20代の若者といった「次世代」と訪日客である「インバウンド」に着目していると話す。


地元活性化について話す清原氏

「地元の活性化や、地元で買い物をすることの良さをわかってもらうために、『次世代』と『インバウンド』の2つに着目しました。素晴らしいことに、この2つのグループは、物凄く地元の体験をしたいという興味を持っています。
そこに対して(キャッシュレスという)チャンスを与えていく。キャッシュレスを通じて、地域コミュニティの活性化に寄与することが、この運動(ショップローカル)の志です」(清原氏)

またショップローカルでは、商店街などを対象に広報活動やイベントなどの企画に協賛金を提供する「ショップローカル・スポンサーファンド」を展開していく。その対象に選ばれたのが、今回の発表会の会場にもなった戸越銀座商店街だ。

戸越銀座商店街連合会会長の山村俊雄氏は、ショップローカルに参加を決めた理由について、

「地元のお店を主人公とした、このショップローカルのコンセプトに強く共感し、参加を決めました。戸越銀座のサポーターを集め、サポーター目線で、ガイドブックやSNSを通じて戸越銀座の新たな魅力を発信していく予定です」

と話した。


参加を決めた理由を話す山村氏


戸越銀座商店街入口。看板下に「ショップローカル」の垂れ幕が

また、商店街での支払いのキャッシュレス化も進めていく予定だという。

「戸越銀座は『キャッシュレス』推進も前向きに行っていきます。アメックスとJCBの協力もありこれまでカードの取り扱いがなかった店舗で、開始準備を進めている最中です。今後も『ショップローカル』に参加している商店街として、地元のお店の魅力を訴えてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」(山村氏)


戸越銀座商店街を歩くと、あたり一面「ショップローカル」の旗が

発表会の終了後には、小池知事が実際に戸越銀座商店街を練り歩き、クレジットカードのタッチ決済による疑似購買体験を行う一幕も。ショップローカルの取り組みについて、地元の店主らと話し合っていた。


かまぼこ店を訪れ、店主と触れ合う小池都知事

戸越銀座商店街の山村氏も言っていたように、「地元のお店が主人公」となるショップローカルの取り組み。あなたもぜひ、街を歩いてその目と耳でたくさんの地元店の魅力を体感してほしい。