6月29日に行なわれた壮行セレモニーではFC東京の先輩たちから背中を押された久保建英。ついにマドリーでのキャリアをスタートさせる。 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 日本サッカー界期待の俊英には、カリスマ指揮官も興味津々なようだ。

 今夏にFC東京からレアル・マドリーへ電撃移籍を果たした久保建英。6月29日に開催されたJ1リーグ第17節、横浜F・マリノス戦の後に、盛大な壮行セレモニーが開かれ、改めて銀河系軍団の一員となることをファンへ報告した。

 来る2019-20シーズンはマドリーのBチームにあたる「カステージャ」でのプレーが決定している久保。当面の間は、元スペイン代表FWであり、クラブのレジェンドでもあるラウール・ゴンサレス監督の下で研鑽を積む。

 しかし、開幕前のプレシーズンはトップチームに帯同することになりそうだ。マドリードに拠点を置き、マドリーの贔屓紙としても知られている『Marca』が報じている。

 記事によれば、先のコパ・アメリカで目覚ましい活躍を見せた久保のプレーをジネディーヌ・ジダン監督は自らの目で確認することを希望しており、トップチームの北米ツアーに参加させる意向であるという。「ジダンの意図は、日本の新鋭の実力を直に把握することだ」と綴っている。

 さらに、『Marca』は、マドリー内部での久保に対する期待値の高さを次のように記している。

「エル・ブランコ(マドリーの愛称)はクボとの契約に興奮している。それは彼が現在の市場で見つけられる選手において異なった存在であるからだ。クボの運命はいまだセグンダB(3部相当)のカステージャにあるが、すでに120万ユーロ(約1億5600万円)という18歳としては別格の年俸を受け取っており、Bチームで特別な地位を与えられることも考えられる。クボは常にトップチームの近くにいる」

 なお、マドリーは7月9日から同月20日までカナダで夏季キャンプをスタートさせる予定だ。その後、バイエルン(現地時間7月20日)、アーセナル(同7月23日)、アトレティコ・マドリー(同7月26日)とのプレシーズンマッチが組まれている。

 往年の名手であり、マドリーをチャンピオンズ・リーグ3連覇に導いた名将の目に日本の若きアタッカーのプレーはいかに映るのか――。久保にとって重要な夏になりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部