細長い黄緑色のものに注目を(写真撮影:高取正弘さん、以下同)

「竹の花」を見たことがあるだろうか。この写真がそれだ。

竹の枝から、黄緑色の長さ約7ミリの細長い形をしたものが垂れ下がっている。花のようでもあるが、今まで見たことないからよく分からない。120年に1度しか咲かないとか、60年に1度とかいわれる、とにかく貴重な花らしい。見つかったのは、佐賀県有田町だ。NHK佐賀のローカルニュースでも取り上げられ、話題になっている。

Jタウンネット編集部は、さっそく発見者・高取正浩さんに話を聞いてみた。

最初は、気味が悪かった


お辞儀していた竹をよく見たら......?

佐賀県有田町の高取さんはこう話してくれた。

「近所に竹林があるのですが、ある日、いつもと違う雰囲気なのに気付きました。1本だけ大きくお辞儀をしていたのです。最初は、竹が病気しているか、虫が付いているのかと思って、気味が悪かったのですが、よく見ると、小さなものがびっしり垂れ下がっていて、ひょっとしたら花かもしれないと......」

上の写真が、その竹だ。高取さんが地元のNHK支局に連絡したところ、すぐに取材に来てくれたとのこと。NHKの取材記者を竹林に案内し、周囲を調べてみると、おじきをしている竹は他にもたくさんあり、それぞれに「竹の花」がたくさん付いていたという。


大きさは1センチ以下、7ミリ前後

「大きさはどのくらいですか?」と聞くと、高取さんはご丁寧にも定規を持って写真を撮ってきてくれた。

上がその写真だ。定規のそばに数本ぶら下がっている黄緑色のものが「竹の花」だ。大きさは5ミリから7ミリ? 1センチもない小さなものだ。

さて、この竹の花だが、種類によって異なるが、数十年に1回、120年に1回も咲くかという珍しい現象だ。竹はイネの仲間で、長い年月、地下茎によって繁殖を続けるが、ある一定の時期になると、花を咲かせ、種子を実らせて一生を終えるという。

同じ地下茎でつながる全ての竹が一斉に枯れるため、不吉の前兆と言われることも......。何事もないことを祈ろう。