by JJ Merelo

大手通販サイトのAmazonが、レジでの決済不要で棚から取り出した商品をそのまま持ち帰ることができるというコンセプトストア「Amazon Go」を、2021年までに3000店舗オープンする計画であると報じられています。

Amazon Said to Plan Up to 3,000 Cashierless Stores by 2021 - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-09-19/amazon-is-said-to-plan-up-to-3-000-cashierless-stores-by-2021

Amazon could open 3,000 cashierless Go stores by 2021

https://www.engadget.com/2018/09/19/amazon-3-000-cashierless-go-stores-2021/

ブルームバーグがAmazonの内部関係者に取材を行ったところ、Amazonは2018年末までにキャッシュアウトレスシステムを採用したAmazon Goを10か所、2019年に大都市圏に50か所、2021年までに3000店舗を展開すると計画していることがわかりました。

Amazonは、2016年にワシントン州シアトルにある本社近くに現金払いの実店舗を開業した後、2018年にレジが不要な「キャッシュアウトレスシステム」を採用した2店舗をシアトルとシカゴにオープンしています。また、Amazonは記事作成時点で、ニューヨークとサンフランシスコにも店舗をオープンする予定です。



by SounderBruce

Amazonのキャッシュアウトレスシステムは、専用のスマートフォンアプリを利用します。客は、アプリをインストールした携帯電話を入り口でスキャンさせて、棚から好きなものを取り、店を出ればOK。店に設置されているセンサーと監視カメラによる自動認識によって客が手にしたものを検出し、外に出る時に代金が自動で請求されます。このキャッシュアウトレスシステムのコストは非常に高く、シアトルのダウンタウンにあるAmazon Goはシステム導入だけで100万ドル(約1億1000万円)を必要したとのこと。

シアトル・シカゴにある新しい2店舗では、食料品はサラダやサンドイッチなどの軽食に限られています。これは、軽食に限って商品の数を減らすことでカメラやセンサーの数を減らして開店費用を削減できる上に、利幅が大きい調理済み食品は店舗が利益を上げるのにかかる時間が短縮できるためだと、ブルームバーグは推測しています。



by Rupal28

さらに、食料品を軽食に限っているのは「都市部の多忙なサラリーマンの食事時間を短縮する」というAmazonの狙いもあると見られています。Amazon Goが展開されるのは、若くて多忙な住民の多い都市部が中心となります。大都市に複数のAmazon Go店舗を集中させることで、Amazonは一つの工場に食糧生産を集中させることが可能となり、コスト削減を図れます。

Amazonが2021年末までに3000店舗をオープンするためには、平均して月に77店舗をオープンさせなければならず、急ピッチの展開プランとかなりの予算が求められます。ブルームバーグはAmazon Goの展開についてAmazonの広報担当者に回答を求めましたが、コメントは拒否されたとのことです。