(左から)MFマルコ・マリン、FWモハメド・サラー、FWフアン・マヌエル・イトゥルベ【写真:Getty Images】

写真拡大

8人の「メッシ2世」 英メディアが「ネクスト・メッシは今何をしている?」と注目

 バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、10代の頃から31歳となった現在に至るまでトップを走り続けている。

 一方でサッカー界には、これまでたくさんの「メッシ2世」が現れては消えてきた。英メディア「GIVE ME SPORT」は「ネクスト・メッシと評された選手たちは今何をしている?」と、“ネクスト・メッシ”と呼ばれた8選手のその後を追った。

 左利きで小柄な将来有望な若手たちは、総じて「○○のメッシ」などと呼ばれる。バルセロナの下部組織で育った、J1横浜F・マリノスのFW久保建英は「日本のメッシ」と報じられ、ヴェローナの韓国代表FWイ・スンウも「韓国のメッシ」と紹介されることが多い。

 その一方で、かつてのネクスト・メッシは現在、どのようなキャリアを歩んでいるのだろうか。記事では「メッシ2世」と呼ばれた8人の“今”にスポットライトを当てている。

 かつて「パラグアイのメッシ」と呼ばれた、パラグアイ代表FWフアン・マヌエル・イトゥルベは、2014年に加入したASローマで期待ほどの結果を残せず、現在はメキシコ1部のUNAMに所属している。また元イラン代表FWサルダル・アズムンは、23歳という若さで同国史上5番目の得点数を記録し、「イランのメッシ」と称された。だが、グループステージで敗退したロシア・ワールドカップ後、母親がサポーターから中傷されたことを理由に代表を電撃引退している。

 スコットランド代表MFライアン・ゴールドは18歳でダンディー・ユナイテッドからポルトガル名門スポルティングに引き抜かれ、「スコットランドのメッシ」と期待を集めた。だが印象的な活躍をすることはできず、今夏にポルトガル2部のファレンセへと期限付き移籍している。


世界が注目した「ドイツのメッシ」

 元ドイツ代表MFマルコ・マリンはブレーメンでブレークし、「ドイツのメッシ」として世界中から注目を集めた。その後、チェルシーに活躍の場を求めたが、世界的なビッグクラブでの挑戦は失敗に終わった。現在、今季UEFAチャンピオンズリーグの本選出場を決めたセルビア1部レッドスター・ベオグラードでプレーしている。

 ギリシャ代表FWヨアンニス・フェトファツィディスは、10代で名門オリンピアコスの主力として頭角を現した。プレースタイルと背格好から「ギリシャのメッシ」と呼ばれたが、ジェノア移籍後は目立った活躍を見せることはできなかった。エジプトの強豪アル・アハリを経て、今夏オリンピアコスに復帰している。

「ミニ・メッシ」の異名を持つスペイン人のMFホセ・エンジェル・ポゾは、レアル・マドリードの下部組織育ちの22歳。マンチェスター・シティに引き抜かれ、プロデビューを果たしたものの、その後はビッグクラブに居場所を見いだすことはできなかった。アルメリアへと活躍の場を求め、今夏からラージョに加入した。


“本家”と比肩したエジプトのスター

 クロアチア代表MFアレン・ハリロヴィッチは、14年にバルセロナと契約して後継者に近づいた。だが「クロアチアのメッシ」は、リーガでデビューすることなくクラブを退団。現在22歳の新鋭はハンブルガーやラス・パルマスを経て、今夏にイタリアの名門ACミランの門戸を叩き、再起を誓っている。

 最後に紹介されたのは、「エジプトのメッシ」ことエジプト代表FWモハメド・サラー。記事では、リバプールでセンセーショナルな活躍を見せるウイングを最もメッシの領域に近い存在だと伝えた。2017-18のUEFA年間最優秀選手賞や、FIFA年間最優秀選手賞では、“本家”を押しのけて最終選考の3人にもノミネートされた。

 今後も、ネクスト・メッシの肩書きを背負う逸材は、後を絶たないだろう。大きな十字架を背負った選手たちの多くは、期待と重圧に押しつぶされてきた。だが、サラーのようにいまやメッシと肩を並べるようなスーパースターも生まれている。


(Football ZONE web編集部)