北欧家具に学ぶ、ボルボの魅力 ひとはなぜ心地よいと思うのか
text:Yuko Iida(飯田裕子)
photo:Hidenori Hanamura(花村英典)
cooperation:カール・ハンセン&サン
もくじ
ー ボルボと北欧家具のカンケイ
ー 家具のプロ、ボルボをトライ
ー なぜ北欧家具に惹かれるのか
ー 色彩と素材、そして触り心地
ボルボと北欧家具のカンケイ
今回のテーマは『デザイン』
某日、筆者とXC90は青山にあるデンマーク家具の『CARL HANSEN & SØN(カール・ハンセン&サン)』(以下、カール・ハンセンと略)のフラッグシップ・ストアに向かった。
実はこちらの家具が「ボルボ スタジオ ミラノ」に次いで世界で2番目にオープンした「ボルボ スタジオ 青山」に採用されているのだ。
飯田裕子(いいだゆうこ)自動車ジャーナリスト協会会員/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員/日本自動車連盟 交通安全・環境委員会 委員。ボルボ特有の「居心地のよさ」の理由を北欧家具をヒントに女性目線で探究した。
「椅子」を中心としたカール・ハンセンの家具は百貨店やファニチャーストアでも購入できるが、フラッグシップ・ストアには、超エキスパートがいらっしゃる。
「メディアに取り上げられ、興味を抱いていただけるのももちろん有難いですが、その良さを知った上で『これがいい』と思っていただけることがもっと嬉しい」。エキスパートの言葉である。
今回はそのエキスパートにボルボのデザインに触れていただき、こちらは家具のお話しをうかがう。日本人も大好きな北欧デザインの魅力をもっと知ろう、ボルボのインテリアがなぜこんなに居心地がいいのかを探ろう、というのがゴールだ。
まずはエキスパートにボルボのフラッグシップSUVであるXC90 T8ツインエンジンAWDインスクリプションをベースにデザインの特徴をご紹介しながら青山界隈をドライブした。
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家具のプロ、ボルボをトライ
大きなパノラマ・ガラス・サンルーフも特徴のXC90。採光にも恵まれた室内の造形やファインナッパレザーを使用したマルーンブラウン色の大振りのシート(マッサージ機能を話したら驚いていた)。チャコールの内装のそれにライトグレーの糸でほどよい間隔で刺されたアクセントステッチのセンスの素晴らしさ。
形状も今のボルボらしさを表現している2トーンカラー(1トーンのタイプもあるが)のステアリング、ノーベル賞の晩餐会で使用されるグラスで知られるスウェーデンの名門「オレフォス」社のクリスタル・ガラスを採用するシフトノブ、さらにドアトリムなどには個性的なウッドやアルミ素材の用意があること。
XC90のドアポケットにまでソフトパッド材を採用する質感と感性品質の高さなど……、主観も混ぜながら時間の許す範囲でディスカッションをさせていただいた。
そんななかでエキスパートが最初に(厳密にいえば最後まで)好感を抱かれたのはドアグリップの感触。ドアを閉める際に触れたグリップ内側のソフトな手触りと形状に、北欧デザインに通ずる優しさを感じられたそうだ。
ちなみに、大きく開いたグリップ部は冬場にグローブをしたままでもボスッと指が入る。そしてその考えはボルボのスタート/ストップスイッチもしかり、なのだ。
カール・ハンセンのショールームは統一感による北欧ムードに満ちあふれている。当たり前だが北欧家具の色や素材、そして柔らかなシェイプが醸し出す雰囲気は、イタリアやアメリカ、ドイツなどのそれとは異なる。
ところで「CARL HANSEN & SØN」という名前。どういった意味があるのだろう?
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なぜ北欧家具に惹かれるのか
「CARL HANSEN & SØN」は「カール・ハンセンと息子たち」という意味がある。
初代カール・ハンセンは110年前にオーダー家具工房から始まり、その息子が2代目を継いだころにデンマークの家具デザイナーであるハンス J. ウェグナーとのコラボレーションによって生まれた椅子が世界中のひとびとに支持され、いまも愛され続けられているというから驚く。
決して安価ではないが、かと言って一脚の椅子やソファーが何十万〜数百万円もするわけではない。しかしその家で受け継がれていくだけの耐久性と質、そしてデザイン性を持ち、使い込むほどに、ひとや家に馴染む変化も楽しめる価値が大いにあるという。
その代表作がハンス J. ウェグナーがカール・ハンセン&サンのために初めてデザインし、1950年に発売されて以来、現在もベストセラーであるというCH24、通称「Yチェア」だった。
アームと背もたれが一体の木肌も美しいにYチェアの背もたれが特徴的な「Y字」を描いていることからそう呼ばれているのだそうだ。
「カール・ハンセンの椅子はデザインとしては完成されているのに威圧感がないんです。それは色や模様(素材)を変えるだけで印象が変わるボルボの内装と共通性を感じますよね」とエキスパート。
(写真左)Yチェアはボルボ スタジオ 青山のカフェスペースでも使用される。VRE(Volvo Retail Experience)と呼ばれる新CIを導入したボルボの最新ショールームでもYチェアはじめ北欧デザイナーズファニチャーが採用されている。(写真右)カール・ハンセンのエキスパートと飯田裕子が、ボルボXC90をドライブ。ボルボとカール・ハンセンに共通する魅力を語り合う。
「Yチェアもデザインとして洗練されていて、かつ華美でなくむしろ無駄なものを削いだ引き算の美学とも言えるこのデザインだからこそ、座面の色が変わるだけで雰囲気が変わり、また飽きずに長く使えるんです。クルマのシートと唯一、異なるのはYチェアは使い込むほどにそのひとの体のカタチに変化し馴染むことでしょうか」
それにこのYチェアはとてもシンプルなデザインながら、その製作工程は110以上という。そんな素振りを見せないところがまた素晴らしく、クラフトマンシップを感じずにはいられない。
「灯り」についてのお話も興味深かった。
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色彩と素材、そして触り心地
「夏が短く冬が長い北欧はお出かけ日和でない時間や屋内生活をいかに心豊に楽しむか。そういう工夫が脈々と育まれていると思うんです」と郡司さん。
例えば屋内に居ながら屋外を感じ、屋外にいても屋内が恋しくなるような「灯り」の工夫だ。光の採り方や灯りの使い方にカール・ハンセンが扱うランプとボルボの大型パノラマ・ガラス・サンルーフを含むガラスエリアやインテリア照明へのこだわりぶりに共通点を抱くことができるという。
それもただ明るいのではなく、光のある場所と暗い場所、間接照明など、直接光も得ながらモノを美しく魅せる、光の質にもこだわるという。
室内灯も間接照明も、大型パノラマ・ガラス・サンルーフもボルボだけのアイディアではないのに、エルゴノミクスにこだわる立体的なシートの陰影やダッシュボードのレザーに刺されたシルバーグレーを発色するステッチさえも、いや9インチのセンターディスプレイの艶感すらも光を味方につけてさり気なく存在感を示しているようにも思えてくる。
色彩と素材感による視覚や触覚は大事だ。さらに視界を邪魔せず、しかし空間の魅力を高めるべく存在する機能やインテリアを構成する大小のパーツのすべてのデザインがXC90のムードを心地よく癒し、高めてくれる。
リビングの中では椅子やテーブル、そして厳選されたランプのような当たり前にソコにあるモノで成立してしまうのではないかしら。だから大事なのですね。
カール・ハンセン&サンとボルボ。北欧のデザインが育まれるその背景には、自然環境やひとびとの暮らしや文化があり、それらが伝わるモノづくりがこだわりのクラフトマンシップとともに在ったのだった。
ボルボ スタジオ 青山●ボルボ スタジオ 青山
東京都港区北青山3-3-11 1F
10:00-18:00(ショールーム/カフェ)
18:00-23:00(シャンパンバー)
年中無休
03-6896-1141
▶ ボルボ スタジオ 青山の詳細はこちら
●カール・ハンセン&サンフラッグシップ・ストア東京
東京都渋谷区神宮前2-5-10 青山アートワークス 1/2F
11:00-20:00(土/日/祝 19:00まで)
年中無休
03-5413-5421
●カール・ハンセン&サンフラッグシップ・ストア大阪
大阪府大阪市西区南堀江1-15-22
11:00-20:00(土/日/祝 19:00まで)
水曜定休
06-6606-9026