「6番・DH」でスタメン出場も4打数無安打に終わったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

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4打数無安打3三振も体には問題なし「医療スタッフが許可しなかったら出場してない」

 エンゼルス大谷翔平投手が、3日(日本時間4日)のマリナーズ戦から戦列に戻った。右肘内側側副靭帯損傷で故障者リスト(DL)入りしていたが、この日からアクティブ・ロースターに復帰。「6番・DH」でスタメンに名を連ねたものの、4打数無安打3三振に終わった。大谷は投手での復帰も目指し、3週間以内に再検査を受ける。

 大谷は相手先発の元西武ルブランに2つの見逃し三振を奪われると、9回2死走者なしの場面では守護神ディアスの前に空振り三振。チームも1-4で完敗し、復帰戦を飾れなかった。

 ソーシア監督は試合後に、「選手たちが(身体的に)何も煩わしさを感じないように、全選手の状態を常に確認している」と言及。そして、大谷を復帰戦で6番に据えたことについては「彼にとっては良い打順だと思う。マイク(トラウト)、アルバート(プホルス)、ジャスティン(アップトン)、シモンズがいる中、彼らの後に6番打者として打席に入ることが彼にとって都合が良いと願っている」と意図を明かした。

 大谷は6月8日(同9日)にDL入り。多血小板血漿(PRP)注射と幹細胞注射を受け、3週間後の再検査で靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)の必要はなしと診断されたため、実戦形式の打撃練習などをこなしてきた。試合から1か月離れていただけに、試合勘を取り戻す必要は当然ある。指揮官は「彼に慣れさせるということでもある。仮にもっと前の打順で彼に打たせたときに『頑張らなきゃ』ということを彼に言わせたくない」とも話した。

 一方で、コンディション面で打者としての不安はもうない。「もし我々の医療スタッフたちが許可しなかったら、彼は今夜出場してはいなかった。彼が打席に立てて、非常にホッとしているよ」。これがソーシア監督の“本音”だろう。

 大谷にとって、“完全復活”はあくまで二刀流で出場すること。投手での復帰を見据え、3週間以内に再検査を受ける予定となっている。今季中に投手としてもマウンドに上がるときは来るのか、注目が集まる。(Full-Count編集部=AP)