沖縄県の例でみると運転自体は比較的問題ない

 2年前から「本来なら日本での運転は出来ない中国人がレンタカーを利用している」という記事を書いている。この件、多くのメディアで後追い取材をしており、社会問題になったほど。その後どうなったのか? 海外旅行者のレンタカー利用がもっとも多いと言われる沖縄の最新事情を取材してみた。

 まず沖縄の大手業者である『OTSレンタカー』の営業所に行くと、驚いたことに「日本人専用カウンター」が! もしかして日本人利用者は少ないのか? 聞いてみたら正しくその通りだった。離島へ行く船の発着地にある『とまりん』という営業所の場合、80%は海外旅行者だという。

 ちなみにこの営業所、国際通りに近いため、市内のホテルに滞在した人も利用する。「中国人のお客さんもいますか?」と聞いてみたら「たくさん居ます。でも中国の免許証は日本で使えないため、台湾や香港のお客さんです。最近はタイからのお客さんも増えてきています」。

 皆さんどういった乗り方をしているのか気になったので、沖縄市内からもっとも近い観光名所になっている『瀬長島』に行く。するとレンタカーで訪れる外国人観光客が驚くほど多い! なぜわかるのかと言えば、車両の後ろに『外国の方が運転しています』というマークを付けているからだ。

 運転そのものは見ている限り問題ない。香港やタイについて言えば、日本と同じ左側通行だし、海外旅行に行くような人なら運転マナーも良い。台湾は右側通行ながら、メーターパネルに「左側通行に注意」というステッカーなど貼ってあり、これまた問題になっていないという。

 ではまったく問題ないか? 見ていて「これは啓蒙が必要ですね」と感じたのが、サンダルでの運転。台湾やタイなどに行くとわかるけれど、サンダルで運転する人も多い。同じ感覚のまま運転するのだろう。1時間ほど見ていたら、4人に1人くらいサンダル。日本だと道交法違反である。

 違反と言うより危険。急なペダル操作をすると引っかかったりして対応遅れになってしまう。おそらく誰も教えないため、悪いことをしてるという意識すらないと思う。ぜひともレンカター業者が運転する人の足もとを確認し、サンダルで運転しようとしているならダメ出しをすべきだろう。

 また、駐車違反も横行している。瀬長島に限って言えば日本人も外国人も皆さん普通に違反しているけれど、こんな地域ばかりではない。しかも日本の駐車違反、外国人からすれば逃げ得に近い(違反点数関係なし。払わなくても追いかけられない)。

 我が国は海外旅行者を積極的に誘致しようという流れになっている。2020年のオリンピックに向け、レンタカー利用者もまだまだ増えていくに違いない。海外からの利用者が問題を起こしたなら、すぐ対応策を立て日本人も観光客も安全で安心な環境を作って行くべきだと思う。