命名のお祝いに、加茂アザラシファンから「17番」クッキーをいただいた(鶴岡市立加茂水族館公式facebookページより)

山形県鶴岡市にある加茂水族館をご存じだろうか。50種類以上のクラゲを展示する「クラゲドリーム館」として知られる、クラゲで有名な水族館だ。そこで2018年3月に生まれたゴマフアザラシの赤ちゃんが、「しょうへい」と命名され、話題となっている。

名前は来館者から応募を募り、集まった2512通の中から、米大リーグで活躍する大谷翔平選手にちなんだ「しょうへい」が選ばれた。大谷選手のように「たくましく育ってほしい」という願いが込められているという。

大谷選手といえば、山形県のお隣、岩手県の出身だ。同じ東北出身のヒーローにあやかりたい、という意味もあるのだろうか。

5月13日、命名式が行なわれた。あまりにもタイムリーな命名で、ツイッターにはさまざまな声が寄せられている。

「庄内平野だからかな?と思ったら...」


しょうへい「加茂あざらしのエースとして頑張ります!」(鶴岡市立加茂水族館公式facebookページより)

ツイッターにはこんな投稿もあった。

「庄内平野だからかな?と思ったら大谷翔平からだって。そっちかよ!!!」「加茂水族館のしょうへいに会いに行きたい」「ふふっと笑ってしまった(笑)由来は大谷翔平らしいが」などといった感想だ。


初節句を迎え、こいのぼりでお祝いした、しょうへい(鶴岡市立加茂水族館公式facebookページより)

Jタウンネット編集部は鶴岡市に電話して、話を聞いてみた。

電話で答えてくれたのは、鶴岡市立加茂水族館飼育課の飯野由梨さんだ。アシカやアザラシなど海獣を担当、「しょうへい」君の飼育を行っている。

「3月21日に生まれたしょうへいは、4月中旬には離乳したのですが、なかなか魚を食べるのに慣れず、ちょっと心配しました。ようやく5月1日、魚をまるごと食べるようになったんですよ。今では順調に育っていて、体重は現在約22キロです」と飯野さん。「性格は、人懐っこく、好奇心が旺盛ですね」

「当水族館では、アシカショーを行っていますが、そのショーにアザラシを参加させることもあります。現在、2歳〜3歳のモモコやエリザベスが登場すると、俊敏なアシカともぞもぞと動くスローなアザラシの対比がおもしろいのか、観客には人気があります。しょうへいにはいずれショーに参加してもらえるといいな、と思います」

「人気者になってくれると嬉しいですね、大谷選手のように」と、飯野さんの夢はふくらんでいるようだ。

「しょうへい」君の日常は、フェイスブックの公式ページに投稿されている。飼育員でなければ撮れない貴重な写真を見ることができる。