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text:Richard Bremner(リチャード・ブレムナー)

1kgあたりの価格 もっとも高いクルマ

ハイパーカーやラグジュアリーリムジンほど高いのか。そして1ポンド当たりの重さは、最安層のクルマの方が重いのだろうか。

1ポンド当たりの重さは当然二極化している。サイズや形状によって重くなるためだ。

多くを払って装備の充実を追い求めてしまうこともあるが、パフォーマンスや燃費、ハンドリングやブレーキングなど多くの面で不利になる。

つまり装備の簡素さがより高いパフォーマンスを生むこともあり、恐らくこの点に関してマクラーレン・セナほどよい例はないだろう。まだ乗ったことはないが、セナは最高のモデルでなければならず、たった1198kgの車重だが、1kgあたりは626.04ポンド(9万2713円)とびっくりするような額だ。

1kg当たりで言えば、マクラーレンで2番目に高価な720Sは147ポンド(2万1770円)。セナはその4倍以上なのだ。

セナの次はもっとも極楽のサルーン、ロールス・ロイス・ファントムのロングホイールベースバージョンだ。1kg当たり167.07ポンド(2万4742円)が必要となる。ファントムは2610kgに達し、総額43万6055ポンド(6458万円)になることを考えれば、セナに比べれば良いなどといってられない。

さて次はフェラーリ812スーパーファスト、1kg当たり161.33ポンド(2万3892円)だ。ランボルギーニ・アヴェンタドールSの155.83ポンド(2万3077円)より少し高い。

逆に、もっとも安いクルマはどれだろう。

1kgあたりの価格 もっとも安いクルマ

これはかなり予想がついた。

単純に1ポンド当たりの重量で言えば、ダチア・サンデロが最良だ。エントリークラスこのクルマは、1kg当たりわずか10.66ポンド(1579円)。重量は969kgに過ぎないが、その分価格も5995ポンド(89万円)と手頃だからである。

ダチアは2位、4位の座も獲得している。ローガンのエステートモデルと新型ダスターだ。3位はMG3で、このクルマもコストパフォーマンスの良い1台だ。

例外は驚くほど少ない。16位のロータス・エキシージはリストの上でかなり目立つ存在だ。1kgあたり125.21ポンド(1万8543円)のフェラーリGTC4ルッソと比べると、ロータスの109.58ポンド(1万6228円)はお買い得に思える。

結局、これらの表は古い慣用句が正しいと証明している。買った機械の質は払った額に比例する。そして、ダチアのコストパフォーマンスは素晴らしいことも証明されたわけだ。