【MLB】米予測システム算出、大谷は防御率3.45&打率.269も…エ軍はPO進出ならず!?
米シンクタンクが予測を発表、大谷はエンゼルスの「ローテーションでベスト」
日本ハムからポスティングシステム(入札制度)でエンゼルスに移籍した大谷翔平投手が、1年目から投打で上々の成績を残すと算出されている。セイバーメトリクスの手法では、防御率3.45、打率.269をマークすると予測。ただ、エンゼルスはプレーオフ進出を逃す可能性が高いようだ。
米CBSスポーツ(電子版)では、米国の野球専門シンクタンク「ベースボール・プロスペクタス」が発表した「PECOTA」の数字を基に特集記事を掲載。「PECOTA」は「Pitcher Empirical Comparison and Optimization Test Algorithm」の略で、将来の成績を予測して統計学的見地から分析するセイバーメトリクスの手法だ。その数字から「オオタニは素晴らしく思える」と言及している。
寸評では「ペコタはオオタニがローテーションでベストとなる防御率3.45で、WARがほぼ3に値すると見ている」と言及。WAR(Wins Above Replacement)は様々な指標を総合して、ある選手が走攻守の全てを合わせて、どれだけ勝利に貢献したかを評価するもので、「控えレベルの選手が出場する場合に比べて、どれだけチームの勝利を増やしたか」を表している。つまり、大谷はピッチャーの役割だけで3勝分をチームに上乗せする存在ということになる。これは「投手の中では19番目に高い数字」だという。
もちろん、これだけが大谷の「価値」ではない。打者としての期待も高い。「それに加えて、オオタニは打撃でもかなりの成績を残すと予想されている。ペコタはオオタニが打率.269、出塁率.332、長打率.460の打撃成績を残すであろうとしている」。出塁率と長打率を合わせた数字であるOPSは.792。これらの数字は「約200打席に達する選手のうちの半数、及びプホルスの予想される数字を上回るもの」。打者としては、チームの主砲であるアルバート・プホルスをしのぎ、平均以上の数値を残すと算出された。
エンゼルスは「80〜82勝」で地区3位?
ただ、オフに野手を中心に積極補強を行ったエンゼルスは「昨年よりも遥かにレベルアップした」とされながらも「80〜82勝をマークし、ア・リーグ3位」という結果になるとされている。現在、ワイルドカードでのプレーオフ出場は2球団が可能だが、勝率がほぼ5割に終われば、厳しいだろう。
一方で、昨年のプレーオフ進出チームは、軒並み好成績を残すと「PACOTA」は予測。記事では「スーパーチームはスーパーである」とした上で、アストロズとドジャースが99勝、インディアンスが97勝、ヤンキースが96勝すると算出されたことを紹介。その他、カブス、ナショナルズ、レッドソックス、ダイヤモンドバックスが好成績を残すと見られているようだ。
逆に、“惨敗”が予想されているのが、デレク・ジーター新オーナーの元で主力を大量放出しているマーリンズと、チーム再建期を迎えているロイヤルズ、タイガース、オリオールズ。マーリンズとロイヤルズが66勝、タイガースが68勝、オリオールズが69勝と厳しい結果が出た。マーリンズでも100敗はしないとの予測だが、どうなるだろうか。
今オフはFA市場が史上稀に見る“停滞“ぶりで、まだ補強を完了していないチームも多い。果たしてどこが世界一に輝くのか。そして、大谷は予測を超える結果を残せるのか。注目すべきポイントは多い。(Full-Count編集部)