中国の高速鉄道で販売されている弁当については、中国国内で批判が絶えない。内容は改善されつつあるようだが・・・(イメージ写真提供:123RF)

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 2月16日に春節(旧正月)を迎える中国中国人にとって春節は重要なイベントであり、多くの人が家族団欒のために故郷に帰省する。故郷を離れて都市部で暮らす中国人たちが一斉に移動する様は「民族大移動」と形容されることもあるほどだ。

 現在は高速鉄道のおかげで帰省が楽になったという声も聞かれるが、高速鉄道の車内で販売される弁当については不満の声が根強く存在するのが現実だ。中国メディアの今日頭条はこのほど、まもなく到来する春節を前に、中国高速鉄道の一部路線でメニューが改善された弁当が登場したと紹介する一方、中国のネット上では「日本の駅弁とはまだ比較にならない」といった声があがったと伝えている。

 記事は、春節の時期は中国の各種鉄道が1年で最も混み合う時期であることを指摘。中国は国土が広いため、鉄道に乗っている時間が長くなりがちだが、毎年帰省する人びとは軽食やインスタントラーメンを車内に持ち込むなど、自分なりの腹の満たし方があると指摘する一方、高速鉄道の車内で「不味くて高額な弁当」を買おうとする人は極めて少ないことを強調した。

 高速鉄道の弁当はかねてから批判の対象となっていたが、18年の春節を前に一部路線でメニューが改善された弁当が登場したと紹介。しかし、中国のネット上では「改善されたのは認めるが、日本の弁当のクオリティには程遠い」という声や、各地の特産品が味わえるような日本の駅弁のようにさらなる改善を求める声があがったと紹介した。

 中国人はもともと冷たいものを食べる文化がないため、弁当文化もほとんど発達することはなかった。高速鉄道の弁当も徐々に改善されてきてはいるものの、日本のようにメーカー間の競争がない状況のためか、消費者の要求水準までは改善されていないのが現状だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)