2017年12月19日。東京の上野動物園ではジャイアントパンダ「シャンシャン」の公開がスタートし、予約が殺到したことは記憶に新しいだろう。その競争倍率は40倍とも言われ(17年12月20日付日刊スポーツ)、激烈なものであったことがうかがえる。

そんな「殺到」現象は西日本でも存在する。そう、大阪府吹田市の万博記念公園にある「太陽の塔」の内部の入館予約だ。18年1月19日にはアクセスが集中してシステムがダウン。予約が一時出来ない状況に陥ってしまった。現在は復旧が完了しているものの、塔内部の入館予約には依然人気が集まっているようだ。


秘密の内部構造(画像は太陽の塔オフィシャルサイトより)

「ぎりぎりかけこみ」「土日は埋まってるねーーー」

「太陽の塔」は、1970年に大阪府吹田市で開催された「大阪万博」のテーマ館の一部として建てられた建造物。「芸術は爆発だ」のことばで知られる芸術家の岡本太郎さんがデザインした。

「太陽の塔」には4つの顔がある。塔の頂にある金色の「黄金の顔」、塔中央部にある「太陽の顔」、塔の裏に描かれている「黒い太陽」。そして博覧会当時は「地底の太陽」と呼ばれる顔も展示されていた。「地底の太陽」については博覧会の撤去作業を行ってから行方が分からないのだという。

さらに、塔内部には「生命の樹」というミュージアムが存在していて、博覧会の際には生物の模型群を公開していた。

2016年10月からは寄付金の募集などを通じ、「生命の樹」「地底の太陽」復旧を行う「太陽の塔内部再生」の取り組みが行われてきた。

その一般公開が3月19日に迫り、ついに18年1月19日より、「太陽の塔」の一般予約を開始。しかし、予約が殺到しアクセスが集中したことで予約システムがダウンしてしまうという事態が発生した。20日には復旧作業が終了した。

入館できる人が限られているため入館はすべて予約制となっており、「太陽の塔」のオフィシャルサイトで予約の手続きが可能だ。

ネット上では、19日時点ではサイトにつながらないことを憂う声が多く見られたが、復旧後には予約できた、という声が多い。しかし、土日の予約が人気で、うまく滑り込んだ人もいれば予約できなかった人もいるなど、喜びと悲しみの声が入り混じっている。