CBS MarketWatchによると、14日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月物は、米エネルギー省が同日発表した9日までの週の石油在庫統計で、原油在庫が前週比660万バレル減の3億0840万バレルとなり、3週連続で減少したことから供給不安が高まって買われ、前日比1.98ドル（3.1％）高の1バレル＝65.09ドルと反発、6日以来の高値で引けた。

　　一方、エネルギー省は14日、大型ハリケーン「カトリーナ」の被害を受けた製油所への原油供給を支援するため、SPR（国家戦略石油備蓄）から1100万バレルの原油売却を承認したと発表したことから、供給不安がやや後退した。米政府は、すでにSPRからの合計3000万バレルの取り崩しを発表していた。

　　また、ガソリン在庫は、前週比190万バレル増の1億9200万バレルとなり、市場予想に反して増加したものの、前年比では7.4％減と依然として低水準にあることから、ガソリン先物の10月物は、一時1ガロン＝1.945ドルを付けた後、前日比8.47セント高の1ガロン＝1.9373ドルで続伸して引けた。暖房油も同8.47セント高の1ガロン＝1.9249ドルで続伸して引けている。

　　天然ガス先物は、同40.3セント（3.7％）高の100Btu＝11.166ドルで引けており、同省が15日に発表する9日までの週の天然ガス在庫に注目が集まっている。市場では在庫の増加が予想している。【了】