印字も読めないボロボロのICカード乗車券、きれいになる?
「PASMO」「Suica」などのICカード乗車券は、長く使っているうちに印字が薄れ、ボロボロになることも。そうしたカードを、お金をかけずにきれいにする方法があります。
印字薄れは鉄道業務に支障も
JR東日本が非接触型ICカード乗車券「Suica」を導入してから2017年で16年、その私鉄・バス版ともいえる「PASMO」が登場してから10年が経ちます。現在、SuicaはJR東日本をはじめ8事業者、PASMOは関東周辺における100以上の事業者が取り扱っており、この2種類と他地域の交通系ICカードとのあいだで相互利用サービスも展開されています。
印字が薄くなった「PASMO定期券」の例(乗りものニュース編集部撮影)。
これらICカード乗車券には、利用者を特定しない無記名のもの、登録された利用者名が印字されたもの、そして定期券として利用者名や区間、有効期限などが印字されたものなどがあります。定期券を更新する場合など、同じカードを繰り返し使用できるので、時を経て印字面が薄くなっていたり、あるいはカードのあちこちが摩耗していたりする人もいるでしょう。
自分で使っているぶんには、定期券の券面が読めなくても問題はないかもしれませんが、職場の事務手続きなどで券面を人に見せる必要が生じた場合、それが判読できないようなICカード定期券は、どのようにすればよいのでしょうか。東京メトロに聞きました。
――券面の印字を蘇らせることはできるのでしょうか?
定期券の券面が目視で読み取れないことは、鉄道事業者の業務においても支障になることがありますので、駅の窓口にお申し出いただければ、その場で印字をはっきりさせる「再印字」を行います。
ただし、「記名PASMO」と「PASMO定期券」とで取り扱いが異なります。記名PASMOは駅窓口でお取り扱いいたしますが、PASMO定期券の場合は当社の場合、特定の駅に設置されている定期券発売所で行います。
ボロボロのカードはどうすれば? 複数種あるSuicaの場合は
――カードの読み取りが不良だったり、ひどく摩耗していたりする場合、再発行は可能なのでしょうか?
カードの状況にもよるので一概には言えませんが、無料で再発行が可能です。こちらも、記名PASMOについては駅窓口で、PASMO定期券は当社発行のものに限り、定期券売所で再発行します。
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東京メトロによると、記名PASMOについてはPASMO加盟事業者の駅窓口で再印字、再発行ができますが、定期券については発行した事業者のみで可能。事業者によっては定期券売場以外で対応している可能性もあるとのことです。
ちなみにSuicaについても、JR東日本では「みどりの窓口」で再印字や再発行が可能だといいます。Suicaには東京モノレールが発行する「モノレールSuica」、東京臨海高速鉄道が発行する「りんかいSuica」もありますが、東京モノレールによると、これらの再印字や再発行については、「申請はJR東日本さんの駅でもできますが、受け取りは発行事業者の窓口でのみ可能」とのこと。東京モノレールでは浜松町、羽田空港国際線ビル、羽田空港第1ビル、羽田空港第2ビルの4駅で取り扱っているそうです。
【写真】生まれ変わった「PASMO」
カード表面が摩耗し、再印字もうまくいかなかったため、新しいカードに取り替えてくれた(乗りものニュース編集部撮影)。