“じゃない方”芸人なのに年収800万円と大反響の天津・向のグルメ談義「今こそ店選びが楽しい」
お笑い界きってのアニメオタクとしても知られる天津・向。
貧乏な若手芸人時代を得意のセルフプロデュースで抜け出し、今や年収800万だとTVで紹介され大いに話題になりました。
多くの先輩たちにかわいがられ名店の味を堪能したり、あの有名ラーメン店社長と贅沢な食事をしたりと食生活もステップアップ中! 次に目指すは自らプロデュースするアニメカフェ!?
お笑い芸人
天津 向 清太朗
1980年2月27日生まれ。広島県出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。NSC大阪校21期で同期の木村卓寛と「天津」を結成。「あると思います!」で一世を風靡した天津・木村“じゃない方芸人”。アニメ好きが高じてマンガの原作や、声優と芸人のライブ「アニ×ワラ」などを手がけている。小説「芸人ディスティネーション」(小学館)など。twitterはこちら 公式サイトはこちら博多華丸・大吉の大吉さん、ブラマヨ吉田さん…グルメな先輩に可愛がってもらってます
外食はむちゃくちゃ多いですね。自炊はほぼしません。一人っていうのはあまりなくてだいたい先輩や後輩と一緒に行きます、夜は特に。
以前、調子に乗って「一人飲みカッコイイ」みたいな感じでやってみたんですが、寂しいだけでした(笑)。誰かと一緒にごはん食べるほうがいいですね。僕、先輩運が非常にいいのか、先輩にかわいがってもらうことが多くて、よくごはんにも誘っていただくので予約をすることが結構あります。
例えば、”博多華丸・大吉”の大吉さんは家が近いのもあって定期的に行かせていただくんですが、個室にこだわる方ではないので探しやすかったり。先輩によっては個室があるかどうかが大事ですし、店によっては個室って書いてあっても「ウソつけ」みたいなところあるじゃないですか。なので自分で1回確かめた店にしますね。行ってみると店員さんの感じもわかりますし。
あと、すごく個人的にですけど、ジョッキやお皿の置き方とか。いきなりドン!って食器を置くような店員さんがいるとなんか気になるじゃないですか。サービスも大事です。
逆に先輩の知ってる店に連れて行っていただくことも多くて、グルメな方もたくさんいるので、そういう方に教えてもらった店は「すげーな!」って思うほどおいしいですね。「ここおいしいんだよ」って言われて「そうでもない」ってことはまずありませんから。
目黒に『仲垣』っていう焼トン屋さんがあるんですが、そこもめちゃくちゃおいしいです。大将が”犬の心”さんの大学の同級生なんです。今、「損する人得する人」(日本テレビ系)で“ウル得マン”として活躍している犬の心のいけやさんは、吉本の料理芸人として有名ですから、おいしいものもよくご存知ですし、何よりその店は店員さんもハキハキしてます。
個室があるわけではないんですが、店員さんの声がお客さんのガヤガヤにかき消されない元気な感じがいい。「ばらしょうが」っていうメニューが好きなんですけど、豚バラを甘酸っぱいしょうがに巻いてるんです。焼とんってサラダとか一緒に頼んでもどうしても脂っぽい感じになりがちなところを、ものすごくさっぱりリセットしてくれる。それでまた後半にいろいろ食べたくなります。
[画像引用元:Kumiko Kataokaさんの投稿よりhttps://retty.me/area/PRE13/ARE7/SUB704/100000791421/5216366/]
https://retty.me/area/PRE13/ARE7/SUB704/100000791421/
ただ、”ブラックマヨネーズ”吉田さんの場合、朝から一緒にスロットに行って、吉田さんがすごく負けると、「うわー、今日は松屋の口やなあ、松屋じゃない? 向、松屋食べたくない?」って、「そんなプレッシャーの浴びせ方あるんだ!」っていうかけ方してきますね。冠番組を何本も持ってる人が、松屋で牛丼食べてるんですよ、ほんまに。店の中も「そんな馬鹿な」みたいな空気になりますから(笑)。
芸人イシバシハザマ石橋の店は好きすぎてひと月に5回行ってしまった
芸人さんが店を出すことも増えてきましたが、後輩のイシバシハザマ石橋の店「鎹(かすがい)」の台湾もつ鍋が僕は大好きなんです。もつ鍋の上に大量の肉ミンチが乗っててちょうどいい辛さ。好きすぎてひと月に5回行きました。
元々はラーメン屋として始めて、すごくおいしいのに全然お客さんが入ってなくて。相談に乗ってたとき「そういえばなんで壁が真っ青なんだろう」と気付いたんですが、内装が破滅的なんですよ。ラーメン屋で真っ青って。そんなところで絶対食べたくないし。
青は食欲がなくなる色だってみんな知ってるでしょ。さらに青いことで外から見づらくて営業してるように見えないんですよ。ただただオシャレなバーみたいで。今では壁も塗り替えました。青の時代に比べたら全然お客さんが入るようになりましたね。
https://retty.me/area/PRE13/ARE23/SUB2302/100001313138/
今、新たに探しているお店は、一時期ダイエット企画をやっていたこともあって、多少糖質を気にしてしまうクセがついたので、“糖質オフだけどおいしいお店”ですねー。
メニューの中に“これは糖質が少ないですよ”っていうページがあるだけでもうれしいんですけどね。ダイエットしたことで味覚はそれほど変わってないんですが、ご飯抜きでもいけるようになりました。
今は食べちゃってますが、やってる真っ最中の4ヶ月はステーキ400グラムでお肉でお腹いっぱいにするとか。昔は絶対にごはんがないとダメだったのに。
「一回ごはんにバウンドさせたい!」ってずっと思ってたんでですが、今はそれほどでもなくなりました。
そうだなー、芸人になりたての頃って何食べてたんだろう。
飲食店でバイトしてたのでそこのまかないとかコンビニ弁当とか。大阪にいるころはお酒もまだ飲めなくて、同期にあんまり友達がいないのもあって飲みに行ったりとかもあまりなく、先輩にごはん連れて行ってもらうくらい。
麒麟の川島さんのおうちになか卯を買って行って、遊んで寝て起きて、またなか卯行ってみたいなこともありました(笑)。
あとは『たこしげ』によく行ってました。大阪の名物マスターがいるんです。心斎橋筋2丁目劇場に出ていた先輩の千原兄弟さんとかバッファロー吾郎さんたちがよく行ってて、売れてない芸人だったらどれだけ飲み食いしても1000円とかにしてくれたり、マスターがずっとテレビ見てるので、どのくらい収入があるかだいたいわかってて「お前だったらこのくらいやろ」とかにしてくれるんです。
なんなら先輩も来るので1000円すら払わなくていいことが多かったですね。
東京に出てきてからは、一緒に大阪から出てきた彼女と別れてしまって、寂しすぎて近所のステーキカフェ『ケネディ』で酒浸りです(笑)。当時980円で飲み放題をやってて、そこでお酒を覚えて、それこそ一人酒。会社に報告せずに東京に出てきてしまったので、劇場出番すらなくて異常に暇だったのもあって、ずっとやることがないっていう状態の中、ケネディでマンガを読みながら酒を飲んでベロベロに溺れてましたねえ。
東京に来て知ったのが『蒙古タンメン中本』。
元々辛いものは好きだったんですが、そういう店があるらしいと噂で聞いて行きました。まずはスタンダードの辛さ5を食べたんですが、辛くて全然食べられず。ただ単純にすごくおいしくて、ちゃんと麺もおいしければスープもおいしい。悔しくて「もういっぺん行ってみよう!」って行きだしてからハマりました。好きすぎて中本ファンの後輩芸人、平成ノブシコブシ徳井、グランジ五明とライブまでするようになって、今では社長さんとも仲よくさせていただくようになりました。
社長さんが月に1回くらい焼肉屋に連れて行ってくださるんですけど、ずっと「この焼肉屋おいしいのに流行ってないな」って思ってたんです。で、この間わかったんですけど、僕ら行くときいつも貸し切りだったんです。衝撃じゃないですか!? そんなことまでしてくださるなんて。もう本当にビックリです。
「あると思います!」じゃない方芸人の僕が年収800万に。お店を探すのが楽しい毎日
ありがたいことに、今回発売する本のタイトルにもあるように今では年収800万円になりまして、年収が上がった分、お店を探すのが楽しくなりました。
昔ほど予算は気にしなくなりましたが、それでもしっかりした値段だなってビビることもよくありますし、細かい値段を見ずにパッとお店入って、パッとメニュー見たときに一品が4桁だらけとかだと、もう「あたたたたたたたた」ってなりますよね(笑)。
声優さんと芸人さんのライブ「アニ×ワラ」というライブをプロデュースしているんですが、アニメ関係者の方々をお連れするときは、新宿の「エイジング・ビーフ TOKYO」という焼肉屋さんに行きます。おしゃれで高いんですけどね(笑)。
プレゼンをしなきゃいけないこともあるんですが、ここは肉の種類が多くて、入り口のガラスケースでどの肉を食べたいか見に行けるんです。
[画像引用元:HanakoYamada さんの投稿よりhttps://retty.me/area/PRE13/ARE1/SUB104/100001247743/25437398/]
https://retty.me/area/PRE13/ARE1/SUB104/100001247743/
そういうの楽しいじゃないですか。ちょっとしたエンタメがあるところが好きなんです。『八吉』だったら魚を個室にいろいろ持ってきてくれたり、中目黒にある『マルコヴィッチ』ってお店だったら、でっかいチーズを目の前でパンの上に乗っけてくれたり。そういう店はプレゼンもしやすいですしね。
[画像引用元:NachiKatoさんの投稿よりhttps://retty.me/area/PRE13/ARE1/SUB101/100000777068/19879652/]
https://retty.me/area/PRE13/ARE1/SUB101/100000777068/
[画像引用元:Asako.Tさんの投稿よりhttps://retty.me/area/PRE13/ARE7/SUB703/100000883053/24169077/]
https://retty.me/area/PRE13/ARE7/SUB703/100000883053/
今、「アニ×ワラ」は3000人くらい入るライブに成長しているので、今後は「アニ×ワラ」終わりにみんなで行けるような「アニ×ワラカフェ」みたいなものもやってみたいですね。
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『ただのオタクで売れてない芸人で借金300万円あったボクが、年収800万になった件について。』
天津・向清太朗著。9月3日に新発売(小学館刊)