イブラヒモヴィッチの再来!?エネス・ウナルとは何者か

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マンチェスター・シティが保有権を持っているトルコ代表FWエネス・ウナルは来季よりビジャレアルに移籍する。

4年契約1200万ポンド(およそ17億円)での移籍になり、オプションとして1750万ポンド(およそ24.6億円)での買い戻し条項が付く。

リール、バレンシア、モナコ、ポルト、シャルケ・・・名だたるクラブたちから関心を持たれた20歳のストライカーは何者なのだろうか?

16歳でデビューし、最年少得点を記録

ブルサスポル下部組織出身のウナルは、下部組織で108試合181得点を記録した。弱冠16歳でプロデビューすると、ガラタサライ相手にわずか3分で初ゴールまで決めてしまった。16歳と107日でのゴールは、トルコ1部リーグの最年少得点記録だ。

2013年にU-21代表に招集され、2015年3月には17歳にしてA代表デビューを飾った。

ここに目を付けたのがマンチェスター・シティだった。ウナルもサポーターだというシティ行きを決断、2015年にチームへ加入する。

しかし、マンチェスター・シティではA代表での出場経験不足から労働ビザが下りず。これまでにヘンク、NACブレダ、トゥウェンテとローンに出されていた。

今季トゥウェンテでハットトリックを含む18ゴールを挙げた。この数字はトルコ人がオランダリーグがあげた得点記録として最多のものである。

ウナルはこう語っている。「私はレギュラーでプレーしている。大きなリーグで経験を加えることができた」

イブラヒモヴィッチ×ジョニー・デップ?

「トルコのイブラヒモヴィッチ」とも呼ばれるエネス・ウナルだがそれはプレースタイルから由来する点が大きい。

大柄でありながら技術面に優れ両足どちらでも思うようにボールを扱うことができる。また、大柄でありながら足元の技術、キープ力がありエリア外からでもゴールが狙えるキャノンシュートを持つ。そのシュート力はフリーキックでも力になる。

その技術は、子供のころ好きだったジネディーヌ・ジダンやカカによる影響ものなのかもしれない。ストライカーになってからは、ズラタン・イブラヒモヴィッチ、ハカン・シュキュルを参考にしているといい、特にイブラヒモヴィッチについて「彼は常に私のアイドルである。彼はブランドだ」と心酔している。

若いころ指導したシェノール・ギュネシュ監督はフィジカル面でのぶつかり合いを避ける点を課題としてあげたが、オランダリーグで1年を通してプレーしたことで技術とフィジカルを掛け合わせた様なプレイヤーとして成長しつつある。

一方で、そのスター性は容姿の面でも着目されている。英紙は「ジョニー・デップのようだ」と彼のことを賞賛している。

エールディビジからイングランドやスペイン、イタリアなどへステップアップしたケースは多い。ロナウド、ロマーリオ、ルート・ファン・ニステルローイ、マテヤ・ケジュマンなどがその代表例だ。だが、かつては“鉄板”だったこのルートは、近年のエールディビジのレベル低下とともに失敗例も増えてきている。

20歳の若者は、来季スペインでさらにはばたくことができるだろうか。