ハイオク指定車に、レギュラーガソリンを入れると何が起こるのでしょうか。逆の場合はどうなってしまうのでしょうか。

レギュラーとハイオク、違いは

 ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れると、どうなるのでしょうか。

セルフ式ガソリンスタンドにおける、ハイオクの給油ノズルは黄色(画像:photolibrary)。

 自動車整備工場であるオヤマ(栃木県宇都宮市)に聞きました。

――ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れたら、やっぱりマズいのでしょうか?

 燃料が異常燃焼し、エンジンが不自然に振動したりカタカタと音が鳴ったりするノッキングの原因になります。何度もレギュラーガソリンを給油していると、エンジン系統のセンサー類にも悪影響が及ぶ可能性があります。

――ガソリンのレギュラーとハイオクは、そもそもなにが違うのでしょうか?

 かんたんに言うと、ハイオクのほうがレギュラーよりも燃焼しにくいという特徴があります。ハイオク指定車のエンジンは、燃料と空気が混ざった混合気を、高圧縮で爆発させることで高いパワーを得られるようにつくられているのですが、レギュラーガソリンでは、十分に圧縮する前に爆発してしまうので、エンジン本来の性能を引き出すことができません。

――逆にレギュラー指定車にハイオクガソリン入れると、何か問題がありますか?

 特に問題はありません。

――間違えて入れてしまったら、どうしたらいいですか?

 ハイオク指定車に1度くらいレギュラーガソリンを給油しても、大きな影響はありません。しかしそれを何度も行うのは避けたほうがいいでしょう。

※ ※ ※

 ガソリンが高いからといって、ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れ続けるのは、やめたほうがいいようです。

【表】JIS規格に基づく自動車ガソリンの品質

オクタン価96以上をハイオク、89以上をレギュラーと分類。「オクタン価」はノッキングを抑える効果を示す指標(石油連盟の資料をもとに乗りものニュース編集部作成)。