窃盗犯を扉に挟んで警察まで送り届けたバスの運転手（出典：http://metro.co.uk）

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殺人などの凶悪犯罪が多く、世界中で最も治安の悪い国として常に上位に挙げられるのがベネズエラやコロンビアだ。小さな犯罪は日常茶飯事のように起こっているという。このほどバスの中で乗客が携帯電話を盗まれるという事件が発生したが、運転手の機転により窃盗犯が警察に突き出された。

英紙『Metro』が伝えたところによると、ベネズエラのシウダード・ボリバル（Ciudad Bolivar）地域を走行していたバスの中で一人の男が女性乗客の携帯電話を盗んだ。

男はバスを降りて逃走する素振りを見せたが、運転手は男の体をドアに固定して逃げられないようにした。バスはコロンビアのビージャ・エルモサ（Villa Hermosa）へ向かう予定であったが、運転手は行き先を“警察”に変更し、男をドアに挟みながら走行した。

途中、この光景を見た通行人たちは男が事故でドアに挟まれていると勘違いして救出を試みた人もいた。しかし乗客が「ダメダメ！　わざとこうしているんだ」と叫び、事故ではない旨を伝えるという一幕もあったようだ。

バスの運転手から犯人を引き渡されたディエゴ・ヴァスケス（Diego Vasquez）地元警察署長は、「今回は運転手の機転のおかげで犯人検挙に至りました」と述べた。しかし被害者の女性は男を告訴しないと話したそうで、警察側は犯人を釈放せざるを得なかったという。

事件が起こったシウダード・ボリバルの住民によると「こんな窃盗事件、バスの中や通りなど毎日あたり前のように起こっている」とのことだ。地元メディアも今年に入ってからバス内の犯罪率が急上昇中と伝えている。

出典：http://metro.co.uk
（TechinsightJapan編集部　エリス鈴子）