イチロー・松井の順位は…米メディアがヤンキース日本人選手を独自格付け
大谷獲得に向け、日本人選手とヤンキースの好相性ぶりをアピール
早ければ今季終了後にもポスティングシステムを利用したメジャー移籍が噂される日本ハムの大谷翔平投手。米国への興味を隠さない今季プロ5年目を迎える22歳に対し、メジャー各球団も積極的に獲得調査を進めている。その中でも獲得に積極的な姿勢を見せていると噂されるのが、名門ヤンキースだ。
現在は田中将大投手は先発エースとしてチームを牽引するが、これまでにも数多くの日本人選手が伝統のピンストライプのユニフォームを身にまとってきた。米スポーツサイト「エリートスポーツNY」では、「ニューヨーク・ヤンキース史を彩る偉大な日本人選手たち」と題した特集記事で、これまでヤンキースでプレーした日本人選手を独自にランク付け。同時に、いかにヤンキースと日本人選手の相性がいいかアピールしている。
5位に選ばれたのは伊良部秀輝氏。ヤンキース入りした1997年は苦しんだが、「翌年から2季は調子を上げ、1998年と1999年のワールドシリーズ連覇で大きな役割を果たした」と高評価されている。
4位にランクインしたのは、昨季メジャー通算3000安打を達成したイチロー外野手。今季マーリンズで3年目を迎える背番号51は、2012年途中にマリナーズからヤンキースへトレード移籍し、翌シーズン終了まで約1年半をニューヨークで過ごした。ヤンキースでは通算打率.281、出塁率.314を記録。「シアトル時代ほどの活躍ではなかった」としながらも、通算13本塁打を放っていることについて「(ヤンキースタジアムの)短い右翼を有効に使った」と指摘。「守備の手堅さもプラスだった」としている。
3位には黒田、2位には田中、そして1位は…
3位には、昨季限りで現役を退いた黒田博樹氏が入った。ヤンキースで過ごした3年間で38勝33敗、防御率3.44を記録。「安定した働き」をした右腕は「ブロンクス(ヤンキースの拠点)に大きな影響を与え、次に続く有名な日本人投手に道を拓いた」と高く評価された。また「過小評価されている」黒田氏が、実は「デレク・ジーターのヤンキースタジアム最終戦でも先発した」事実も紹介されている。
今季ヤンキースで4年目を迎える田中は2位にランクイン。「現時点ではヤンキースに在籍した日本人投手の中で最高」とされる右腕について、「7年1億5500万ドルの契約を結んだ当初は、契約に相応しい投手か疑問に思う人もいたが、今は間違いなくいない」と断言。メジャー7位の防御率(3.02)で締めくくった昨季は「マウンドに上がるたびにファンが白星を確証するまでのエースになった」とし、「今後の活躍次第では1位になることもある」と記している。
そして、堂々の第1位に輝いたのは、2009年ワールドシリーズMVPの松井秀喜氏だ。松井氏は攻守両面で「全部やってくれた」とし、「2003年の到着以来、ヤンキースに信頼性と巨大なムーンショット(本塁打)をもたらしてくれた」と絶賛。打率.615、3本塁打を記録した2009年ワールドシリーズ、移籍1年目の本拠地開幕戦で放ったグランドスラムにも触れ、「濃紺のピンストライプを着た最高の日本人選手としてあり続けるだろう」と締めくくっている。
選外として井川慶投手の名前も挙がったが、おおむね日本人選手とヤンキースの相性はいいと言えそうだ。果たして、数年先にはここに“大谷翔平”の名前が割っているのか。これまでも大物獲りに成功してきたヤンキースだけに、ニューヨークのファンは大いに期待していそうだ。