企業のデータをトラックに積みたいAmazon
苛烈なクラウドコンピューティング市場での競争を勝ち抜くべく、Amazon Web Services (AWS)はハイテクトレーラーでクライアントのデータを転送するという手を打ってきた。
AWSはこのためのデータトラックプラットフォームをSnowmobileと共に最近発表した。
AWSのCEO アンディ・ジャシーが発表したこのデータトラックはZDNetで報じられた。彼はこの移動するデータストレージを、大規模なワークロードをクラウドに移す際の大きな課題であるデータ輸送の問題を解決できるイノベーションだと吹聴した。
ペタバイト単位の大規模データをハイブリッドクラウドに移す作業は、大量の帯域を必要とする未だに厄介な作業であり続けている。
Snowmobileは、一度に100ペタバイトのデータを貯蔵できるセキュアなトラクターだ。トラックを使ってデータを輸送することで、エクサバイト規模のデータも数週間ほどでAWSに移行できる。エクサバイトという単位に馴染みがない人のためにいうと、これはペタバイトの1000倍にあたる量だ。
またAmazonは、Snowball Edgeというストレージアプライアンスを発表した。ZDNetのラリー・ディグナン氏は、このテクノロジーがAWSがIoTに手を伸ばすのに一役買うと考えている。
「これの興味深いところは、AWSのジャシーがオンプレミスインフラの再定義をおこなった点です。サーバーやデータセンターは必要無くなり、オンプレインフラはセンサーやコネクテッドデバイスで構成されることになるのです。AWSはその構成要素になろうとしています」と、彼は言う。
Greengrassの成長も目論むAmazon
IoTに関して言うと、AWSはリモートデバイスやセンサーの計算負荷を軽減させるシステム「Greengrass」も発表した。これは、デバイスでローカルメッセージングやデータキャッシュ、計算処理をおこなわせることで実現される。
AWSのこれらのオファーはクラウドとITインフラがIoTで収益をあげるための有力な手立てであるとわかってきたためだ。企業が増殖するIoTデバイスにデータを流し込むのを手助けする役割を同社がますます求められるなか、こうしたものは生まれた。
今年初めの報告では、ベンチマーク対象のIoT企業21社の収益は順調に伸びており、四半期での成長率は15%、規模では70億ドルに達しようとしている。
DONAL POWER
[原文4]